トヨタ、5月世界販売4カ月ぶり前年超え 生産は中国響き4カ月連続割れ

AI要約

トヨタ自動車の2024年5月の世界販売が前年同月を4カ月ぶりに上回ったが、中国の生産減少で世界生産は4カ月連続で下回った。

北米や欧州での販売は堅調だったが、日本ではリコールによる影響で減少。中国では厳しい価格競争が続き、生産も減少した。

トヨタグループ全体の世界販売や生産も前年割れが続いており、ダイハツの不正試験による影響もあったが、回復の兆しが見られる。

トヨタ、5月世界販売4カ月ぶり前年超え 生産は中国響き4カ月連続割れ

[東京 27日 ロイター] - トヨタ自動車が27日発表したトヨタ単体(レクサス車を含む)の2024年5月の世界販売は前年同月を4カ月ぶりに上回ったが、世界生産は4カ月連続で下回った。販売は北米や欧州を中心に堅調だったが、生産は中国の減少が響いた。

世界販売は前年同月比0.3%増の84万0681台。このうち海外販売は2.4%増の73万8610台で、5月単月として過去最高だった。

地域別では、北米が14.9%増。スポーツ多目的車(SUV)の「RAV4」や「ランドクルーザー」などが堅調だった。欧州は7.3%増で、小型車「ヤリスクロス」などが好調だった。

一方、リコール(回収・無償修理)で「プリウス」の出荷・生産停止の影響を受けた日本では12.7%減。厳しい価格競争が続く中国は13.6%減だった。

世界生産は4.1%減の81万2191台。販売激化が続いている中国が21.7%減だった。

ダイハツ工業と日野自動車を含むグループ全体では、世界販売は2.0%減の88万8491台で4カ月連続で前年割れ。世界生産は5.0%減の90万0195台と5カ月連続で前年を下回った。

トヨタの発表によると、認証試験不正で出荷停止となったダイハツの世界販売は34%減、うち国内は44.6%減、世界生産は13.5%減、うち国内は17.3%減で、減少率は7割近く落ち込んでいた4月からは大きく改善した。5月7日にダイハツの本社工場(大阪府池田市)が4か月半ぶりに再開、現在は国内に4つある完成車工場全てが再稼働しており、6月以降も回復する見込み。