GT‐R 50連勝を阻止したサバンナ【2】ハコスカGT-Rの50連勝を阻止した伝説のロータリーマシン

AI要約

初代サバンナシリーズは70年代のレースシーンで日産スカイラインGT-Rと共に人気を集めた。REエンジンの進化と勝利が特筆される。

デビュー戦である富士マスターズ250kmでは寺田選手が4位に入り、その後の富士ツーリスト・トロフィー・レースで増田、加茂選手が勝利。スカイラインGT‐Rの連勝を阻止することに成功。

主要諸元にはエクステリア、エンジン、吸排気系、冷却系、駆動系、燃料系、サスペンション、ブレーキ、ホイール、タイヤ、インテリアが含まれる。各部位の改造が詳細に記載されている。

GT‐R 50連勝を阻止したサバンナ【2】ハコスカGT-Rの50連勝を阻止した伝説のロータリーマシン

70年代のレースシーンにおいて日産スカイラインGT-Rとともに一世を風靡したのがこの初代サバンナシリーズだろう。10A型から始まったREは、12A型へと排気量アップしながら、その勝利を増やしていった。

【1975年式 マツダ サバンナ GT Vol.2】

デビュー戦であった富士マスターズ250km(1971年10月9~10日開催)では、12A型を搭載した片山義美選手のカペラに続き、10A型搭載のサバンナを駆る寺田陽次郎選手が4位でフィニッシュ。

続く2戦目、第6回富士ツーリスト・トロフィー・レース(12月12日開催)では、僚友であるカペラの脱落やワークスGT‐Rのレーシングアクシデントもあり、増田建基、加茂進両選手のサバンナが勝利を手にすることになった。

これをもってスカイラインGT‐Rの50連勝を阻止したマシンとして語り継がれることとなる。

主要諸元 SPECIFICATIONS

1975年式 マツダ サバンナ GT(S124A)

■エクステリア:フロントスポイラー、リアスポイラー、セミワークスオーバーフェンダー、レーシングジャケット、FRPフロントボンネットダクト改、アクリルガラス(5面)、リアキックルーバー、ナポレオンミラー

■エンジン:12A型(573cc×2ローター)、ブリッジポート仕様、MSD6A×2、パワーブラスター2×2、トラスト製オイルキャッチタンク

■吸排気系:ウエーバー48IDA改パワータンク付、ワンオフマフラー

■冷却系:電動ファン、アルミラジエーター、アルミプーリー

■駆動系:OS技研製スーパーシングルクラッチ/LSD

■燃料系:電磁ポンプ×2

■サスペンション:(F)フルタップ車高調、ピロアッパーマウント、スプリング8kg/mm (R)KYB製ショック、強化リーフスプリング

■ブレーキ:(F)ブレンボ製キャリパー、φ300mmスリットローター

■ホイール:ハヤシストリート(初期砂型)(F)14×9J -31 (R)14×11J -58(PCD110-4H)

■タイヤ:(F)225/40R14(トーヨー)(R)245/525-14

■インテリア:マツダスピードバケットシート、4点式ロールバー、オートメーター・タコメーター、大森追加メーター

初出:ノスタルジックスピード vol.024 2020年4月号

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)