インドネシアなどアジア5カ国の債券に資金流入、5月は1年ぶりの大きさ

AI要約

インドネシア、マレーシア、インド、韓国、タイの5カ国で債券への海外からの資金流入が5月に95億ドルと1年ぶりに増加。

米国のインフレ鈍化とアジアの経済見通し改善が要因。インドネシアの債券に58億ドルの資金流入、マレーシアには11億6000万ドル流入。

インドと韓国にもそれぞれ11億ドル以上の流入があり、アジア全体の成長見通しの改善により資金流入が拡大する可能性があると予測。

インドネシアなどアジア5カ国の債券に資金流入、5月は1年ぶりの大きさ

[19日 ロイター] - インドネシア、マレーシア、インド、韓国、タイのアジア5カ国の債券に対する海外からの資金純流入額が5月に約95億ドルと2023年5月以来1年ぶりの大きさとなった。規制当局などのデータで分かった。米国のインフレ鈍化傾向とアジアの経済見通し改善が背景という。

ANZのアジア調査部門責任者、クーン・ゴー氏は「米インフレ率の軟化は、投資家心理、特に債券に対する投資家心理の改善に寄与した」と述べた。

インドネシア債には5月に海外から58億ドルの資金が流入。前月までは3カ月連続で流出していた。

DBSバンクのシニア金利ストラテジストは、4月下旬のインドネシア債利回りの急上昇を受けて、投資家が押し目買いを入れた可能性があると指摘。「5月に米金利が低下したため、外国人投資家の参入を促す要因がさらに強まった」とした。

マレーシア債には11億6000万ドルが流入。経済指標で2024年第1・四半期の良好な経済が示されたことを受け、23年7月以降で最大の月間流入額となった。

インドと韓国の債券にはそれぞれ約11億ドルが流入。タイの債券には4億2300万ドルが流入した。

アナリストによると、アジアの成長見通しの改善により、資金流入が年後半に一段と拡大する可能性があるという。