〔米株式〕NYダウもみ合い、2ドル高=ナスダック安い(18日午前11時15分)

AI要約

ニューヨーク株式市場は5月の米小売売上高が市場予想を下回り、利下げ期待から買いが先行して続伸。しかし、利益確定の売りも出てマイナス圏に沈む場面も。

米小売売上高の増加が市場予想を下回ったことで米景気先行きに警戒感が広がり、FRBによる利下げの可能性が再び意識される。

米株はFRBの発表内容や複数の高官講演を受け、利下げを巡る見方が分かれて一時下げに転じる場面も。年内の利下げ回数については不透明感が根強い。

 【ニューヨーク時事】18日午前のニューヨーク株式市場は、5月の米小売売上高が市場予想を下回ったことで利下げ期待から買いが先行し、続伸して始まった。ただ、その後は年内の利下げ回数をめぐる不透明感が根強い中で利益確定の売りが出て、マイナス圏に沈む場面もあった。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前11時15現在、前日終値比2.05ドル高の3万8780.15ドルと、もみ合いとなっている。ハイテク株中心のナスダック総合指数は50.92ポイント安の1万7806.10。

 米商務省が18日発表した5月の小売売上高は前月比0.1%増加と、市場予想(ロイター通信調べ)の0.2%増を下回った。変動の激しい自動車・同部品を除くと0.1%減(同予想0.2%増)だった。米景気先行きに警戒感が強まる中、連邦準備制度理事会(FRB)による利下げの可能性が再び意識された。

 一方で、FRBが18日発表した5月の鉱工業生産指数は前月から0.9%上昇の103.3と予想を大きく上回る内容。複数のFRB高官の講演を控えて買い控えムードも広がる中、年内の利下げをめぐる見方が分かれ、米株は一時下げに転じる場面もあった。

 ニューヨーク連邦準備銀行のウィリアムズ総裁は18日、米FOXビジネスの番組に出演し、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ開始時期について、「データ次第だ」との認識を改めて示し、年内の想定利下げ回数などへの言及は避けた。

 ダウ30種構成銘柄ではアップル、インテル、ベライゾン・コミュニケーションズが上昇。ボーイング、ウォルト・ディズニーなどが下げている。その他では一部金融機関がマイクロン・テクノロジーの目標株価を引き上げ、マイクロンは堅調に推移。エヌビディア、クアルコムなど半導体関連銘柄も上昇している。