「すぐに辞めたけど良い会社」ランキング トップ20社の傾向は?

AI要約

新入社員の退職代行サービスの利用増が話題となっています。自身の目指す成長やキャリアプランをかなえられる勤め先を積極的に選ぶ働き方が若い世代の主流になりつつあります。

厚生労働省の調査では、新入社員の3年で約3割が退職するという結果が示されています。3年未満の退職がネガティブとは限らず、むしろ近年では3年以内に転職することを前提に就職活動をする学生も増えています。

アマゾン ウェブ サービス ジャパンが、在籍3年未満で退職した社員からの高い評価を得ていることが紹介されました。入社後に社員全体に浸透するOLP(Our Leadership Principles)という行動指針が社員の相互尊重を促進し、社員が自発的に活動できる環境を提供していることがうかがえます。

「すぐに辞めたけど良い会社」ランキング トップ20社の傾向は?

 新年度が始まって3カ月、新入社員の退職代行サービスの利用増が話題となっています。数日、数週間、といった超短期での退職が増えてしまうことは問題ですが、会社に人生を預けるという考えが過去のものになりました。自身の目指す成長やキャリアプランをかなえられる勤め先を積極的に「選ぶ」働き方が若い世代の主流になりつつあります。

 厚生労働省が毎年行っている調査(新規学卒就職者の離職状況)では、「新入社員は3年で約3割が退職する」という結果が長年続いています。働き方の価値観が変化している中で、3年未満の退職がネガティブであると考えるのは早計といえるでしょう。むしろ近年では、3年以内に転職する前提で就職活動をする学生も増えています。

 今回は、転職・就職のための情報プラットフォーム「OpenWork」に投稿された会社評価レポートのうち、在籍3年未満で退職した社員からの評価が高い企業をランキング形式で紹介します。短めの在籍期間であっても、入社してよかったと感じる企業にはどんな特徴があるのでしょうか。

 1位にランクインしたのは「アマゾン ウェブ サービス ジャパン」で、早期退職者からの総合評価が4.23と非常に高い結果となりました。クチコミからは、社員の在籍期間に関わらず「OLP(Our Leadership Principles)」というワードが随所に並びました。OLPとは「チームを持つマネージャーであるかどうかにかかわらず、全員がリーダーである」という考えに基づいてつくられた行動指針で、理念が全社に浸透していることがうかがえました。

 OLPに沿って採用も行われているようで、こうした理念浸透の徹底が入社後のミスマッチを減らし、社員の相互尊重を高めていることが見受けられました。

 「OLPが重んじられていて、採用においてもカルチャーフィットが重視されている。全員がリーダーであるという考えのもと、自発的な行動が求められ、やりたいことはある程度自由にやらせてくれる文化がある」(技術統括本部、在籍3年未満、男性、アマゾン ウェブ サービス ジャパン)

 「風通しは非常によく、年次に関係なく気軽に話せる環境がある。優しくて協力的な同僚が多く、分からないことがあれば相談にのってくれる。企業文化としてOLPが浸透しており、360度評価のときもOLPに沿った評価が行われる」(クラウドサポートエンジニア、在籍3年未満、男性、アマゾン ウェブ サービス ジャパン)

 「OLPを中心とした意思決定や業務を行う。それに対する評価もOLPを基準とする。また、入社時点でOLPを持った人材を確保しているため、仕事を進める上で根本的な考え方に相違を感じた場面がほとんどなかった」(営業、在籍3年未満、女性、アマゾン ウェブ サービス ジャパン)