型枠工事の作業時間を20%短縮…「2024年問題」対応へ鹿島建設が新工法

AI要約

鹿島建設は、ビル建設現場で作業時間を約20%短縮できる工法を開発した。これにより、効率的な作業が可能となる。

新工法では、アルミ製パイプを使用することで設置や持ち運びが容易になり、従来の工法よりも効率的で環境にも優しいとされる。

この新工法の開発は約70年ぶりであり、建設業界の労働力不足対策として期待されている。

 鹿島建設は、ビル建設などの現場で、生コンクリートを流し込む型枠の組み立て工事の作業時間を約20%短縮できる工法を開発したと発表した。建設業界は残業規制の強化で労働力不足が懸念される「2024年問題」への対応が課題となっており、新工法の導入で作業の効率化を図る。

 建築現場で使うコンクリートは、型枠を組み立てた後に生コンを流し込んで仕上げる。コンクリートの柱や壁を作る工事では従来、型枠として組み立てた木製の板を2本1組の鋼製パイプで支えていた。新工法では、形状を工夫したアルミ製パイプ1本で支えられるようになり、設置や持ち運びもしやすいという。

 アルミ製パイプは鋼製と比べて70%軽い。軽量化で、輸送時の二酸化炭素(CO2)排出量も約50%削減できる。鹿島によると従来の工法は1950年代に開発されたもので、新工法の開発は約70年ぶりとなる。