シンプルに暮らしたい! アメリカの医学生は寮に入らず「バン」を「極小住宅」に改造(海外)
24歳の医学部1年生であるイーサン・リーブロスさんが25,000ドルかけてバンを購入し、自らDIYでオフグリッドの生活空間として改造しました。
バンでの生活を通じて、よりシンプルで最小限の生活を送ることで自己成長し、将来的により良い医師になるための練習としていると述べています。
ニュージャージーの農家出身で、以前にもバンでの生活経験があり、今回のバン生活は彼にとって新たな挑戦であると語っています。
アメリカのカリフォルニア州では、医学部1年生のイーサン・リーブロスさん(24)がDIYしたバンの中で生活をしている。
リーブロスさんは2万ドル(約312万円)でバンを購入し、1万3460ドルをかけてそれを自分の"家"にした。
最低限の暮らしをすることで、より良い人間、より良い医師になりたいと願っているという。
アメリカの医学生の中には、寮にとどまることを選ぶ学生もいれば、キャンパスの外のアパートに住むことを選ぶ学生もいる。
イーサン・リーブロスさんはユニークな選択をした。2015年式のフォードのトランジットを移動式のオフグリッド住宅に改造し、車中生活を送っている。
「自らの意志でバンに住むという決断は、多くの人々が迫られる決断とは異なります。本当に苦しんでいる人たちがいますから」とリーブロスさんはBusiness Insiderに語った。
「より良い人間、そしてより良い医師になるための練習として、自分はできるだけシンプルかつ最低限の生活をしたかったんです」
ニュージャージーの農家で育ったリーブロスさんだが、バンでの生活には慣れている。
ギャップイヤーを利用して、リーブロスさんは現地の新聞社でフリーランスのライターとして働きながら、別のバンで生活したことがある。
「当時は1年間ホテルに滞在する余裕もなかったし、カウチサーフィンというのもしっくり来ませんでした」
「それでフォードのトランジット・コネクトという小さなキャンピングカーを改造して、アメリカを旅して回ることにしたんです」
大変なこともあったけれど、リーブロスさんにとってこれは楽しい経験となり、その"衝撃"からメディカルスクールに進学する前にもう一度やってみることにしたという。
「(バンでの生活が)こんなに好きで、シンプルな生活が気に入ったなら、もう一度やらない理由はないと思ったんです」
ただ、リーブロスさんはまず新しい車を確保しなければならなかった。フォードのトランジット・コネクトはこれから4年間、ずっと生活をする"家"としては小さすぎた。
車の中では立つこともできないし、2日毎に氷を交換しなければならない保冷ボックスしかなかった。
「マットレスとかもない状態で床で眠っていました。本当にスペースが許さなかったんです」とリーブロスさんは語った。
そんな状況では続かないだろう。メディカルスクールは大変になると分かっていたからなおさらだ。
「しっかりと質の良い睡眠を取れるようにしたかったし、氷を見つけるためにうろうろできなくなることも分かっていました」
父親と一緒にニュージャージー中の自動車販売店を回った後、リーブロスさんはFacebook Marketplaceで2015年式の中古のフォード・トランジットを2万ドルで手に入れた。
そこからは時間との競争だった。
「進学のため、カリフォルニアへ行くまでに3カ月しかありませんでした」とリーブロスさんは語った。バンを探すのに、すでに1カ月を費やしていた。
多少の経験があるとはいえ、今回の"改造"は最初のバンよりも大規模かつ複雑だった。
「全ては問題解決のための1つの大きな教訓でした」
どのインバーターを買ったらいいのか悩む日もあれば、キッチンカウンターの作り方を調べている日もあったという。
「大抵は朝5時半に起きて、夜の9時まで作業をしていました」とリーブロスさんは当時の様子を振り返った。
「家族のイベントがあっても、時間が足りなくて参加できなかったこともありました」
一筋縄ではいかなかったけれど、リーブロスさんはプロセスを楽しんだ。ありがたいことに、父親も手伝ってくれた。
「週末や父親の仕事終わりで、一緒に作業をしました。心から尊敬する父と並んで作業をするのは、最高でした」