タイ政府、中銀への影響力強化を目指す-関係者

AI要約

タイのセター首相はタイ銀行と対立し、中銀への影響力強化を検討している。

中銀理事長職を焦点にセタプット政権の次期総裁候補に影響を及ぼす可能性。

政権側は次期総裁選びに関与し、キティラット氏ら次期理事長候補を推す見込み。

(ブルームバーグ): タイのセター首相は経済政策を巡りタイ銀行(中央銀行)と対立を繰り返してきたため、中銀への影響力を強めることを検討している。事情に詳しい関係者が明らかにした。

現在議論されている方策の一つは、中銀の理事長職に焦点を絞ったもの。現在のポラメティ理事長は9月に任期切れとなる。非公開情報だとして関係者が匿名を条件に語った。

理事長に金融政策を決定する権限はないが、中銀総裁の業績を評価することは可能で、どの外部専門家が金融政策委員会に加わるかについても発言権を持つ。関係者によれば、次期理事長候補はキティラット元財務相ら。

セタプット中銀総裁の任期は2025年9月に終了するが、政権側は政府とより意見の近い次期総裁を推す見込みだと関係者は説明した。後任の総裁選びは政権が主導し、財務相が調査委員会を指名する。

チャイ政府報道官はそうした動きを承知しておらずコメントできないと述べた。タイ中銀の担当者はコメントを控えた。キティラット氏はコメントを求める電話やテキストメッセージに応じなかった。

原題:Thai Government Eyes Tighter Grip on Central Bank After Spat (2)(抜粋)

--取材協力:Anuchit Nguyen、Patpicha Tanakasempipat.

(c)2024 Bloomberg L.P.