トルコ大統領の中銀人事権限、憲法裁が制限 安定化に寄与も

AI要約

トルコの憲法裁判所が、中央銀行総裁の解任権を持つ大統領権限を無効とする判断を示し、中央銀行の安定につながる可能性がある。

エルドアン大統領は2018年の政令で、中央銀行総裁の任命・解任権限を持っていたが、それが憲法裁判所によって破棄された。

エルドアン氏は過去に中央銀行総裁を解任し、中央銀行の独立性を低下させ、金融政策の混乱を引き起こしてきたが、現在の中央銀行総裁は金融引き締めを続けている。

トルコ大統領の中銀人事権限、憲法裁が制限 安定化に寄与も

[アンカラ 4日 ロイター] - トルコの憲法裁判所は、中央銀行総裁を任期中に解任する大統領権限を無効とする判断を示した。4日の官報で明らかになった。中銀の安定につながる可能性がある。

エルドアン大統領は2018年の政令で、中銀総裁と副総裁の任命・解任権限を大統領に付与していた。

憲法裁は野党・共和人民党(CHP)の異議申し立てを受けて政令を破棄。法律によって規制すべき問題だとし、議会に法制化の時間を与えるため判決は12カ月後に適用されるとした。

エルドアン氏は過去5年に中銀総裁を相次いで解任し、中銀の独立性を低下させたほか、金融緩和に導いて通貨リラ安やインフレ急騰を招いた。

中銀は昨年6月に政策を転換し、今年2月に任命されたカラハン現総裁も金融引き締めを継続している。