モディ氏の今後を決めるインドのキングメーカーはこの面々

AI要約

インド総選挙でBJPが過半数割れ、連合を組む2党次第でモディ首相の政権樹立が決まる見通し。

モディ首相は連合勝利を祝い、続投の意向を表明。キングメーカーとして注目を集めるパートナーが重要。

ジャナタ・ダル(統一派)のクマール党首がモディ首相の運命を左右する可能性が高い。

(ブルームバーグ): インド総選挙で与党・インド人民党(BJP)が単独過半数を割り込んだことから、モディ首相の今後は連合を組む2党の手に委ねられる見通しとなった。

BJPは240議席を獲得し第1党を維持したが、過半数の272議席には届かなかった。BJPを軸とする与党連合「国民民主同盟(NDA)」が連合を維持できれば、モディ氏は政権樹立が可能だ。しかし維持できるかどうかは確実ではない。

モディ氏は4日、与党連合の勝利を「歴史的偉業」と称し、首相続投の意向を表明した。

BJPの主な連立パートナーである南部アンドラプラデシュ州のテルグ・デサム党(TDP)と東部ビハール州のジャナタ・ダル(統一派)は共にベテラン政治家が率いているが、2人ともしばしば政治的立場を変えてきた。そして総選挙のわずか数カ月前にモディ氏の連合に再び加わったばかりだった。

ジョージタウン大学でインド政治を研究するイルファン・ヌールディン氏は「これらの連立パートナーはどれも今まさにキングメーカーの役割を担っていることから重要だ」とし、「こうしたパートナーがいなければBJPは政権を樹立できず、モディ氏は3期目の首相に就任できない」と説明した。

モディ氏の運命を決める可能性があるキングメーカーは以下の通り。

ジャナタ・ダル(統一派)のクマール党首

ジャナタ・ダル(統一派)のニティーシュ・クマール党首は4月の投票開始の数カ月前にBJPを軸とする連合に加わった。同氏は2010年以来、政治的立場を4回変えている。

クマール氏はインドで最も貧しい州の一つであるビハール州で連合を組み、約18年間にわたり州首相を務めてきた。22年にはBJPと決別し、野党連合構築に寄与したものの、その後モディ氏の連合に戻った。

BJPの過半数割れにより、12議席を獲得する見込みのジャナタ・ダル(統一派)のクマール氏がソーシャルメディア上で注目を集めている。同氏は開票前日の3日、モディ氏の自宅を訪れた。