中国、7月から航空宇宙部品・防弾服素材も輸出統制

AI要約

中国が航空宇宙装備とガスタービン部品、防弾チョッキ素材などに対する輸出統制を発表。

軍民両用可能性のある品目に厳格な管理を導入し、国家安保を強化。

輸出統制品目は航空宇宙構造部品、ガスタービンエンジン、宇宙服装備、防弾服素材など。

輸入上位国は米国、ドイツ、サウジアラビアで、輸出統制対象は米国、フランス、香港。

韓国も一部品目で上位輸入国に位置し、中国とのサプライチェーン疎通窓口を強調。

中国政府は国際義務を果たし、世界平和と安定を重視する姿勢を示し、各国の活動や主権侵害を排除する方針。

技術の武器化を防ぐため、輸出業者は厳格な審査プロセスを経て承認を得る必要がある。

中国が30日、航空宇宙装備とガスタービン部品および防弾チョッキの素材などに対する輸出統制を予告した。昨年7月のガリウム・ゲルマニウム、10月黒鉛輸出統制に続く技術の武器化措置として7月1日から施行される。

この日、中国商務部と海関総署(関税庁)、中央軍事委員会装備発展部が共同で発表した公告によると、7月から関連装備、ソフトウェアと技術の無断輸出が禁止される。

中国商務部報道官は「国家安保をよく守護し、不拡散など国際義務を履行するための措置」とし「関連政策は特定国家を狙ったものではなく、規定に合致する輸出は許可されるだろう」とこの日ホームページに掲示した立場文を通じて説明した。報道官はまた「中国政府は世界平和と周辺地域の安定を断固として守護し、グローバル産業網・供給網の安全を保障する」とし「中国の品目統制を利用して中国の主権・安保・発展利益を侵害するいかなる国家の活動にも反対する」と述べた。

中国当局はこの品目が「二重用途」(軍用・民需用として使われる可能性がある)の意味を持っているため、輸出しようとする会社が申請書を出せば「国家安保」との関連性などを判断して承認すると明らかにした。

中国が発表した輸出統制品目は計4つだ。▽航空宇宙構造部品およびエンジン製造▽ガスタービンエンジンおよびターボプロップエンジン▽宇宙服ヘルメットに関連する装備やソフトウェアおよび技術▽防弾服として使用される超高分子ポリエチレン繊維関連品目--などだ。

中国税関資料によると、航空および宇宙船関連部品を今年最初の4カ月間に中国から輸入した上位3カ国は米国・ドイツ・サウジアラビアであることが分かったと香港サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)が報じた。輸出統制の対象になった「ターボジェットおよびターボプロペラ、ガスタービン」の上位輸入3カ国は米国、フランス、香港だという。統制品目に入っているコールドチェンバーダイキャスティング機(HSコード84543010)の場合、今年4カ月間、韓国が169万4268ドル(約2兆6600億円)を輸入し、ロシアに次いで2位を占めたことが分かった。

一方、駐中韓国大使館側は「両国間の疎通チャンネルを通じて事前に韓国側に知らせてきた」として、最近両国会談で議論された韓中輸出統制会議などサプライチェーンの疎通窓口と関係がある可能性を示唆した。