世界で最も乱気流が激しい飛行ルートはどこ? 日本国内線も2路線が上位に

AI要約

カタール航空の旅客機がトルコ上空で乱気流に遭い、12人が負傷。シンガポール航空便も乱気流で1人死亡、104人負傷。乱気流は予測困難で、湿度と気温が高いほど強くなる。

乱気流は突然の横揺れや縦揺れを引き起こし、空の旅において危険な要素。高い山や海上、赤道上、または晴天時でも発生する可能性がある。

乱気流を探知する技術が進歩しているが、予測は難しい。夏のロンドンからニューヨークへのフライトでは、湿度と気温の影響で揺れが大きくなる可能性。

世界で最も乱気流が激しい飛行ルートはどこ? 日本国内線も2路線が上位に

5月26日、カタール航空のドーハ発ダブリン行きの旅客機がトルコ上空で乱気流に遭い、12人が負傷した。最終的にダブリンに無事着陸したものの、乗客らは「飛行機の天井にぶつかる」ような揺れに見舞われたという。

このニュースは、シンガポール航空便がミャンマー上空で突然の乱気流に遭遇し、乗客1人が死亡、104人が負傷した事故からわずか5日後に飛び込んできた。

空の旅に乱気流はつきものだが、なかでも起こりやすい路線はあるのだろうか? また、どこの上空が最もひどいのだろうか?

オーストラリアの民間航空安全庁によると、乱気流とは、航空機が比較的乱れた気流のなかを飛行するときに感じるもので、「突然の横揺れや縦揺れ」を引き起こす。

乱気流はまた、乗務員や乗客が機内で負傷する主な原因となっている。

グリフィス大学(オーストラリア)のグリフィス航空学部長ギド・カリムによると、一般的に乱気流が予想されるのは、高い山、海、赤道の上を飛行中や、ジェット気流に入るときだという。

しかし、晴天乱気流(通常、風向きの急激な変化によって起こる)は、いつでもどこでも発生する可能性がある。

「非常に複雑な要因が絡み合って乱気流が発生するのです」と元パイロットでもあるカリムは言う。「乱気流を探知するレーダー技術は向上していますが、それでも乱気流がいつどこで発生するかを正確に予測することはできません」

湿度と気温が高いと乱気流が強くなる傾向があるため、夏のロンドンからニューヨークへのフライトは、12月に同じルートを飛ぶよりも揺れが大きくなる可能性が高いという。