米中国防相、1年半ぶりに対面で会談へ…台湾周辺での軍事演習も議論の見通し

AI要約

米国防総省は、シンガポールで開催されるアジア安全保障会議にオースティン国防長官が出席し、中国の董軍国防相との会談を予定している。

会談では、米中間の偶発的な衝突回避や南シナ海問題などが議論される見通し。

また、日米韓の防衛相会談が行われ、オースティン国防長官はカンボジアとフランスも訪問する予定。

 【ワシントン=田島大志】米国防総省は24日、シンガポールで31日~6月2日に開かれるアジア安全保障会議にオースティン国防長官が出席し、中国の董軍(ドンジュン)国防相との会談を予定していると発表した。会談では中国軍が台湾周辺で実施した総合軍事演習についても議論を交わし、オースティン氏は自制を求める見通しだ。

 米中国防相による対面での会談は、2022年11月にカンボジアで行って以来、1年半ぶりとなる。昨年12月に就任した董氏は、4月16日にはテレビ会議形式でオースティン氏と会談したが、直接対面するのは初めてとなる。

 会談では、米中間での偶発的な衝突回避に向けた軍・国防当局間の対話正常化が主要課題となる。中国が威圧的な動きを強める南シナ海問題を巡っても、オースティン氏が懸念を示すものとみられる。

 国防総省は、シンガポールで日米韓の防衛相会談を開催することも明らかにした。その後、オースティン氏は、カンボジアとフランスを訪問する予定だ。

 米中両国は昨年11月の首脳会談で、国防・軍当局間での対話再開で合意しており、国防相会談に向けた準備を進めてきた。