停戦の条件はウクライナのNATO加盟否定と領土放棄 プーチン氏が改めて主張

AI要約

プーチン大統領は将来的なウクライナとの停戦について、「地上の現実」に基づいて実現されるべきだと述べた。停戦にはウクライナがNATO加盟を否定し、占領地域の帰属変更を認める必要があると主張した。

プーチン氏はウクライナ大統領について国家元首としての正当性は終了したとし、停戦交渉再開前に正当な代表者を明確にするよう求めた。

ウクライナとの停戦交渉は中立化を受け入れる代わりにロシアの軍事作戦停止で合意間近になったが、最終的に成立しなかった。露軍によるブチャ虐殺の発覚が影響したとされる。

停戦の条件はウクライナのNATO加盟否定と領土放棄 プーチン氏が改めて主張

ロシアのプーチン大統領は24日、将来的なウクライナとの停戦に関し、侵略開始直後に行われた一連の停戦交渉でウクライナ側が示した立場に加え、「地上の現実」に基づいて実現されるべきだと述べた。停戦にはウクライナが北大西洋条約機構(NATO)加盟を否定するとともに、占領地域のロシアへの「帰属変更」を認めることが必要だと改めて主張した形だ。

ベラルーシの首都ミンスクで同日行われたルカシェンコ大統領との会談後の共同記者会見で発言した。

プーチン氏はまた、ロシアの侵略で大統領選を延期しているウクライナのゼレンスキー大統領について「(本来の任期である今月20日で)国家元首としての正当性は終了した」と発言。将来的に停戦交渉が再開される前に、誰が正当な国家の代表者であるかウクライナ側が明確にしておくべきだと主張した。

一方、ロイター通信は24日、プーチン氏には現在の前線を停戦ラインとして停戦に応じる用意があるものの、ウクライナが拒否すれば戦闘を続ける意向だとする複数の消息筋の話を伝えた。タス通信によると、ペスコフ露大統領報道官は、ロシアの目標達成が軍事作戦の完了条件だとし、ロイターの報道を否定した。

侵略開始直後の停戦交渉を巡っては、ウクライナがNATO加盟を否定する「中立化」を受け入れる代わりに、ロシアは軍事作戦を停止することで合意間近に至ったものの、露軍による「ブチャ虐殺」の発覚などで最終的に成立しなかったとされる。ロシアは英国などがウクライナに停戦に応じないよう圧力をかけたとも主張している。