イラン、ヘリ墜落で米に支援要請 「輸送上の問題」で実現せず

AI要約

米国務省は、イランのライシ大統領らが搭乗したヘリコプターが墜落し、支援要請があったが実現しなかったことを明らかにした。

ライシ師の死を哀悼し、彼がイランの人々を弾圧し人権侵害に関与していたことを明らかにした。

イランと米国の対立の歴史に触れつつ、米国の厳しい対峙姿勢を強調した。

イラン、ヘリ墜落で米に支援要請 「輸送上の問題」で実現せず

 米国務省のミラー報道官は20日の記者会見で、イランのライシ大統領らが搭乗したヘリコプターが墜落した後、イラン政府から支援の要請があったことを明らかにした。ただ、「輸送に関する事情」で実現しなかったとも述べた。

 ミラー氏は要請の詳細は明らかにしなかったが、「我々が同様の状況でどの国からの要請にも応じているように、イラン側にも支援できると明確にしていた」と述べた。

 また死亡したライシ師について哀悼の意を表明した上で、「40年近くイランの人々の弾圧に加担した残忍な人物だ。数多くの恐ろしい人権侵害に関与した」と説明。その上で、「我々のイランに対する原則的なアプローチは変わらない」と述べ、今後も厳しい姿勢で対峙(たいじ)するとした。

 イランは1979年のイスラム革命を機に、反米姿勢に転じた。米国とは国交がなく、現在も対立が続いている。【ワシントン松井聡】