台湾の新総統、就任式に出席の安倍昭恵さんと会談し「安倍氏が育んだ友好が成長を続けている」

AI要約

台湾の頼清徳総統が日本との関係を強調し、日本からの来賓との会談を積極的に重ねた。

頼氏は日本との協力を強調し、日本側からも信頼の深さが示された。

中国の大使は台湾との関係強化に反発し、台湾独立勢力に対する反対を表明した。

 【台北=鈴木隆弘】台湾の頼清徳(ライチンドォー)総統は20日、総統に就任した直後から日本からの来賓との昼食会や会談を重ね、日本重視の姿勢を鮮明にした。

 総統府前で就任演説を終えたばかりの頼氏は、日本の超党派による国会議員連盟「日華議員懇談会(日華懇)」のメンバーとの昼食会に臨んだ。頼氏は「これまでの台湾への支持に感謝し、今後も協力をお願いしたい」と述べた。

 日華懇の古屋圭司会長(自民党)は「日台は価値観を共有しており、今後も協力を続ける」と応じた。古屋氏によると、昼食会の開催は台湾側が提案したといい、「日台関係の信頼、絆の深さを象徴している」と強調した。

 頼氏は以前から日本との関係を重視しており、広い人脈を持つ。2022年の安倍晋三元首相の葬儀の際には、非公式に訪日して参列した。20日には就任式に出席した安倍氏の妻・昭恵さんとも会談し、「安倍氏が育んだ友好が成長を続けている」と喜んだ。

 このほか頼氏は、日本の対台湾窓口機関である日本台湾交流協会の谷崎泰明理事長、日本財団の笹川陽平会長とも会談した。20日に個別に会談した中では、日本の関係者が最も多かった。

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 中国の呉江浩(ウージャンハオ)・駐日大使は20日、東京都内での行事で日華懇の就任式出席について、「公然と台湾独立勢力に加担するもので、断固反対する」と反発した。