中国大使主催の座談会で鳩山元首相が日本に懸念表明 「メディアの忖度で中国脅威論浸透」

AI要約

鳩山由紀夫元首相が、台湾の新総統就任式に出席するため、日本の国会議員の訪台に懸念を表明した。

中国の大使館が開催した座談会で、鳩山氏と福島氏が議論を行ったが、与党の国会議員は不在だった。

日本政府の中国への姿勢について、鳩山氏と福島氏が異議を唱え、平和の構築を呼びかけた。

中国大使主催の座談会で鳩山元首相が日本に懸念表明 「メディアの忖度で中国脅威論浸透」

鳩山由紀夫元首相は20日、台湾の民主進歩党の頼清徳主席の新総統就任式に出席するため、日本の国会議員30人超が訪台したことについて、「大変懸念をしている」と述べた。頼新総統の就任式に合わせ、在日中国大使館が東京都内で開催した座談会で述べた。

座談会は中国の呉江浩駐日大使が主催し、鳩山氏のほか、社民党の福島瑞穂党首らが招かれた。政権与党の自民・公明両党の国会議員らの姿はなかった。

鳩山氏は岸田文雄政権が防衛費増額や反撃能力(敵基地攻撃能力)保有を決めたことを念頭に、「メディアが日本政府に忖度する関係の中で、国民にも中国脅威論、台湾有事との言葉が大変浸透してしまっている」と指摘。岸田首相が4月に行った米議会演説で、中国を「戦略的な挑戦」と述べたことに対し、「大変失望した」と強調した。

福島氏は「日本の軍拡路線を変え、まさに戦争の準備ではなく平和の構築に切り替えることができるよう、力を合わせていきたい」と呼びかけた。

鳩山、福島両氏は中国が東・南シナ海で威圧的な行動を続けている問題については言及しなかった。