違法漁船監視で連携強化 米船に海保職員ら同乗へ 日米豪印

AI要約

日米豪印の首脳がクアッド会議でインド太平洋地域での海洋状況把握の強化を合意

日本の海上保安庁や豪印の沿岸警備当局の職員が米沿岸警備隊の巡視船に乗り込み、海上での法執行活動を相互に確認

東南・南アジア諸国への訓練や人道支援、インド洋への活動対象領域拡大も議論

 【ワシントン時事】日米豪印の首脳は21日に開催する4カ国の枠組み「クアッド」の会議で、インド太平洋地域で違法操業する漁船を監視する「海洋状況把握(MDA)」の取り組みを強化することで合意する。

 米政府高官が20日、記者団に明らかにした。会議後に共同声明を発表する。

 来年から、インド太平洋地域で活動する米沿岸警備隊の巡視船に、日本の海上保安庁や豪印の沿岸警備当局の職員が一定期間乗り込む。海上での法執行活動を相互に確認し、連携を深める狙いがある。同乗する船舶は4カ国輪番で交代する方針だ。

 会議ではまた、東南・南アジア諸国や太平洋島しょ国向けのMDAに関する訓練、人道支援や災害時の救援活動、人材交流の拡大、通信網の整備などについても議論する。活動対象領域をインド洋へと広げることも話し合う。