インド、安価なロシア産原油の購入を継続へ=石油・天然ガス相

AI要約

インドのプーリー石油・天然ガス相は、ロシア産原油の安価な購入を継続する方針を示し、欧州や日本企業も同様の取引を行っていると語った。今後、インドの製油能力が拡大する見通しである。

ロシアのウクライナ侵攻による制裁でロシア産原油の価格は抑えられているが、インドの天然ガスへの移行は価格高騰の影響で緩やかになっている。

インドは2030年までにガスの使用割合を拡大する計画だが、ガス価格の動向に左右される可能性がある。

Curtis Williams

[18日 ロイター] - インドのプーリー石油・天然ガス相は17日、安価なロシア産原油の購入を継続する方針を示した。米ヒューストンで開催されたイベントでロイターのインタビューに応じた。

ロシアのウクライナ侵攻に対する西側諸国の制裁により、ロシア産原油の上値は抑えられてきた。

プーリー氏は「制裁対象外であれば、最安値で販売する企業から石油を購入するのは当然だ」とした上で、欧州各国や日本企業もロシア産原油を購入しており、インドだけではないと強調した。

インドの製油能力は年間約2億5200万トン(日量504万バレル)。今後拡大していく見通しだ。プーリー氏は「年間最大3億トン(日量600万バレル)にするプロジェクトが進んでいる」と話した。

ロシアのウクライナ侵攻後、インドの天然ガスへの移行は緩やかになった。価格が世界的に急騰したためだ。

インドは2030年までに、電源構成に占めるガスの割合を現在の6%からに15%にする計画。ただ、移行ペースは、ガス相場に左右されそうだ。プーリー氏は「ガス価格が安定し、下落すれば、ガスの比率は拡大する」との見方を示した。