米批判控え影響力拡大に腐心 安保フォーラムが閉幕 中国
中国は、安全保障についての国際会議で過激な対米批判を封印し、台湾や南シナ海問題には触れず、ウクライナやパレスチナの紛争解決への呼び掛けで影響力を示した。
中国の董軍国防相は、米国の台湾や南シナ海への関与をけん制しつつも、直接的な批判は避け、米中の軍関係者同士の対話を強調した。
大国同士の前向きな交流が世界平和の源になるとの考えが示された。
【北京時事】中国・北京で開かれていた安全保障についての国際会議「香山フォーラム」が14日、閉幕した。
中国は、台湾や南シナ海問題で過激な対米批判を封印。一方で、ウクライナやパレスチナでの紛争解決を呼び掛けるなど、影響力拡大に努める場面が目立った。
中国の董軍国防相は13日の演説で、「各国は他国の内政に干渉すべきではない」と台湾や南シナ海への関与を強める米国をけん制しつつも、直接的な批判は避けた。米中間で軍関係者同士の対話が活発化していることが背景にあるとみられ、「大国同士の前向きな交流は世界平和の源になる」と強調した。