ウクライナ大統領、中国とブラジルの和平構想を「破壊的な提案」と非難

AI要約

ウクライナのゼレンスキー大統領は、中国とブラジルが共同で打ち出したウクライナ危機の和平構想を非難し、ロシアのプーチン大統領による法の支配への軽視に警鐘を鳴らした。

ゼレンスキー氏は、和平構想がウクライナとその領土保全を尊重しておらず、中国とブラジルによる協議の欠如を批判した。

プーチン氏は中国が提示した和平案を支持し、中国、ブラジル、インドが和平交渉の仲介役を務める可能性も示唆している。

ウクライナ大統領、中国とブラジルの和平構想を「破壊的な提案」と非難

[キーウ(キエフ) 12日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は、中国とブラジルが共同で打ち出したウクライナ危機の和平構想を「破壊的な提案で、単なる政治的な声明だ」と非難した。この過程にウクライナは関与していないとも述べた。

ブラジルのメディアが11日にインタビュー動画を掲載した。

中国とブラジルは5月、ロシアとウクライナの双方が承認した上で、全当事者が平等な立場で参加し、全ての和平計画を議論する会議の開催を呼びかけた。

今回掲載された動画で、ゼレンスキー氏はこの構想にはウクライナとその領土保全が尊重されていないと指摘。中国とブラジルに対して協議を申し出ていたにもかかわらず「われわれに何も聞かずに『これがわれわれの提案だ』とどうして提示できるのか」と述べた。ロシアのプーチン大統領が戦争を終わらせるとの意思を示す必要がある、とも言及した。

プーチン氏は5月、中国が提示した和平案を支持すると表明。今月には、中国、ブラジル、インドが和平交渉の仲介役を務める可能性を示唆した。

ゼレンスキー氏はブラジル政府が親ロシアの立場にあるとした上で 「ロシアによる法の支配への軽視は恒常的であることを忘れてはならない」と語った。