ブラジルで水産物PR 坂本農水相が試食

AI要約

農林水産相がブラジルで食料関連イベントに参加し、日本の水産物を使った料理を試食してブラジル人にアピール。

日系社会が根付くブラジルは日本食に関心が高く、日本産水産物の中国への輸出禁輸でブラジル市場を有望視。

イベントで広島、岡山産のカキを試食し驚きを示し、ホタテやハマチも試食。日本とブラジルの二枚貝規制について協議の意向を示す。

 【サンパウロ時事】坂本哲志農林水産相は11日、訪問先のブラジル最大都市サンパウロで食料関連のイベントに参加した。

 カキやホタテなど日本の水産物を使った料理を試食し、ブラジルの人々においしさをアピールした。

 世界最大の日系社会を抱えるブラジルは、日系人を通じて日本の食文化が根付き、最近の訪日ブームで日本食への関心が一段と高まっている。日本産水産物は、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出を理由に、一大輸出先の中国による全面禁輸が続く。農水省はブラジルを有望な市場と位置付け、売り込みを図る。

 坂本氏は広島、岡山両県産のカキを試食。「生ガキの味が口いっぱいに広がる。海の中を泳いでいるような感じ」と話し、会場で笑いを誘った。カキとアマゾン地域の食材が入った茶わん蒸しには「こういう茶わん蒸しが世界にあったのか」と驚いてみせた。

 イベントではホタテやハマチも試食した。坂本氏は終了後の記者会見で、ブラジルには二枚貝に関する規制があると課題を説明。ブラジルに輸出できるように「協議、交渉を進めていきたい」と強調した。