ハリス氏、エネルギー多様化訴え 「石油産業死ぬ」とトランプ氏 米大統領選討論会

AI要約

10日の米大統領選のテレビ討論会で、ハリス副大統領とトランプ前大統領がエネルギー政策を巡って対立。

ハリス氏はクリーンエネルギー生産拡大を目指す一方、トランプ氏は石油産業の重要性を強調。

両候補の具体的な政策説明に乏しく、深い論争には発展しなかった。

 【フィラデルフィア時事】10日の米大統領選のテレビ討論会では、民主党のハリス副大統領と共和党のトランプ前大統領が、エネルギー政策を巡って火花を散らした。

 ハリス氏は「多様なエネルギー源に投資し、海外の石油への依存を減らす」と、クリーンエネルギーの生産拡大を目指すと表明。トランプ氏は、ハリス氏が大統領になれば「石油産業は死ぬ」と批判した。

 討論会が開かれた東部ペンシルベニア州は、天然ガスなどのエネルギー産業が盛んな地域。ただ、両候補とも政策に関する具体的な説明に欠け、論争は深まらなかった。

 ハリス氏は「クリーンエネルギー経済に1兆ドルを投資し、製造業で多くの新規雇用を生み出した」とバイデン政権の成果を説明。気候変動危機は「現実のものだ」と訴え、対策の必要性を説いた。

 トランプ氏は気候変動対策を「詐欺」だと批判してきた。バイデン政権下では、ガソリン価格が高騰したと非難。クリーンエネルギーへの転換は「準備ができていない。悪いビジョンのために私たちの国を犠牲にできない」と述べ、化石燃料の重要性を強調した。