米アップルへの2兆円追徴を支持 欧州「最高裁」、下級審判断覆す EU

AI要約

EU最高裁はアイルランド政府によるアップルへの税制優遇は違法とし、2兆円の追徴課税を決定した。

一般裁は欧州委の決定を無効としていたが、欧州司法裁はアイルランドがアップルに違法な補助を行ったと判断。

また、グーグルにも3800億円の制裁金を科すべきとする17年の決定を支持する判断を下した。

 【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)の欧州司法裁判所(最高裁に相当)は10日、アイルランド政府による米アップルへの税制優遇は違法だとして2016年、同社に最大130億ユーロ(約2兆円)の追徴課税を決めたEU欧州委員会の決定を支持した。

 下級審である一般裁判所は20年、欧州委の決定を無効としていた。

 欧州委は、アイルランドによる法人税引き下げの違法性を主張。一般裁は、欧州委が違法性を十分に示せていないと指摘していた。しかし、欧州司法裁は「アイルランドがアップルに違法な補助を行った」と判断した。

 欧州司法裁は10日、米グーグルが商品比較サイト上で支配的地位を乱用してEU競争法(独占禁止法)に違反したとして、同社に24億2000万ユーロ(約3800億円)の制裁金を科した欧州委の17年の決定についても、支持する判断を下した。