3万ドル以下の新車EVは望み薄…中古車市場を探すのが得策(海外)

AI要約

電気自動車(EV)の価格が3万ドル以上に上昇している中、2万5000ドル以下のEVを探すべきという専門家の意見。

イーロン・マスクが2万5000ドルのEVを提案して以来、業界は手頃な価格のEVに注力しているが、具体的な計画は不透明。

一部の自動車メーカーは2万8000ドル以下のEVを計画しており、市場全体で手ごろな価格の実現は難しいとされている。

3万ドル以下の新車EVは望み薄…中古車市場を探すのが得策(海外)

イーロン・マスクが、2万5000ドルの電気自動車(EV)のアイデアを初めて口にして以来、この業界では多くのことが変化している。

現在、新車のEVの平均価格は5万6000ドル(約813万円)を超えている。

本当に手頃な価格のEVを探すのに最適なのは中古市場だと専門家は話している。

あなたが2万5000 ドル(約363万円)の電気自動車をまだ待っているのならば、もう期待しない方がいい。

テスラ(Tesla)CEOのイーロン・マスク(Elon Musk)が、2018年に2万5000ドルのテスラという考えを初めて口に出して以来、電気自動車(EV)メーカーは3万ドル(約436万円)以下の価格帯のEVを提供しようと奮闘してきた。さらに購入者層がEVの初期の購入者層から、より実用的で倹約を重視する購入者層へと徐々に変わってきているため、手頃な価格の選択肢を提供しなければならないというプレッシャーは、かつてないほどに高まっている。

しかし、マスクの約束から6年が経過した今、当のマスクでさえもテスラの手頃な価格モデルの具体的な計画については弱気になっているようだ。業界の専門家の中には、EVの手頃な価格の定義を見直す時期が来たと言う人もいる。

マスクの名誉のために言うと、テスラのモデル3(Model 3)の価格は現在3万3990ドル(約494万円)から販売されている。この価格設定は、テスラのライバル各社にEVの価格を下げるよう圧力をかけており、電気自動車全体の価格をより手頃にするのに役立っている。

3万ドルを下回るEVというものを理解するためにコックス・オートモティブ(Cox Automotive)のデータを見てみると、2024年7月、新車のEV購入者が支払った平均金額は5万6520ドル(約821万円)だったという。2022年には約6万6000ドル(959万円)だったことを考えると価格はかなり改善されていると言える。

エドマンズ(Edmunds)でデータ分析や市場調査を担当するエグゼクティブディレクターのジェシカ・コールドウェル(Jessica Caldwell)によると、一般的には新車の平均購入価格は5万ドル(約726万円)近くで、3万ドル以下で取引されている車が新車の販売数の約18%を占めているという。

「電気自動車はガソリン車と同じ価格になるべき」との意見について、コールドウェルは、「EVには何かある種の異なる基準があるように感じられる」とBusiness Insiderに話している。

コールドウェルによると、自動車価格はここ数年で全体的に大きく変化しているため、新型コロナウイルスのパンデミック以前に市場にいなかった消費者たちは、何を買うにしても、価格が予想以上に高額であることにショックを受ける可能性が高いという。

「EVは3万ドル(約436万円)であるべきだと思われているようだが、そこには、実際に市場全体でその価格帯を実現するのがいかに難しいかが理解されていない」

それでも一部の大手自動車メーカーは、一部の車種でこの超低価格を実現できると述べている。シボレー(Chevrolet)の「エクイノックス EV(Equinox EV)」は2024年後半、ベースモデルは2万8000ドル(約407万円)以下(ただし連邦税控除を考慮した場合のみ)で発売される予定だ。

ジープ(Jeep)も最終的には2万5000ドル(約363万円)のレネゲード(Renegade)EV版を製造すると約束しているものの、この手頃なSUVがいつ登場するかについては詳細を明らかにしていない。