プーチン大統領がICC加盟国のモンゴル訪問 身柄拘束求める声少なく…
ICCから逮捕状が出ているプーチン大統領がモンゴルを訪問し、ウクライナとEUが身柄拘束を求めた
プーチン大統領は火力発電所建設支援や天然ガス供給などについて協議を行った
モンゴルでは一部市民がプーチン大統領の訪問に抗議し、ICC加盟国はプーチン大統領の訪問を問題視するものの深刻な影響はないと指摘
ICC=国際刑事裁判所から逮捕状が出ているプーチン大統領がICC加盟国のモンゴルを訪問しました。しかし、身柄拘束を求めたのはウクライナとEUだけでした。
プーチン大統領は2日、モンゴルの首都ウランバートルを訪れ、赤じゅうたんで迎えられました。
モンゴルはロシアから火力発電所の建設支援を受けるほか、天然ガスの供給などについてもプーチン大統領と協議したとみられます。
この訪問についてウクライナ外務省はモンゴル当局に対し、国際逮捕状を執行し、プーチン大統領を国際刑事裁判所に移送するよう求めました。
ロシアの独立系メディアは3日、ウランバートルで一部の市民がプーチン大統領の訪問に抗議し、「戦犯プーチンを追い出せ」と要求する横断幕を掲げたと伝えました。
一方で西側の多くの指導者がプーチン大統領のモンゴル訪問を問題視しなかったとも報じています。
また、ロシアメディアはICC加盟国はモンゴルを非難するものの制裁などは行わず、深刻な影響はないだろうと指摘しています。
訪問を巡っては、ロシアと中国に挟まれたモンゴルが自国の安全保障上、ロシアからの強い要求を拒否できなかったとの指摘もあります。
今後の国際社会のモンゴルへの対応次第では、ICC加盟国で11月にG20を主催するブラジルも、プーチン大統領を招待する可能性がありそうです。