新学期を迎えたウクライナ、親も子も不安を抱えながら登校 前夜もロシアの空爆

AI要約

ウクライナでの新学期の始まりに伴うロシアの攻撃が続く中、子供たちが地下の教室で勉強する日常が描かれている。

戦争による不安と脅威の中、親たちは子供たちを安全な場所に送ることに苦悩し、子供たちは初登校の喜びと恐怖を経験している。

キーウも攻撃の標的となり、大学が被害を受ける中、ウクライナ空軍がミサイルやドローンに対処する一方、ロシアは民間人を標的にしていないと主張している。

新学期を迎えたウクライナ、親も子も不安を抱えながら登校 前夜もロシアの空爆

ロシアの攻撃が続く中、ウクライナは新学期を迎えた。同国第2の都市ハリコフでは、地下に設置された教室で子供たちが勉強している。

2年半に及ぶ戦争に収束の気配が見えず、地下での授業は欠かせない。しかし母親のタチアナさんにとっては、息子を安全な場所に送ることができるのはせめてもの慰めだ。

タチアナさん

「ここなら子供たちがミサイルや空爆を怖がらずに済む。ここなら安全だ」

キーウでは、イェベニアさん(33)が不安な気持ちを振り払っていた。娘のマルゴちゃん(6)が初めての登校日を迎えたからだ。前夜、空襲警報が国の全土で鳴り響き、首都は爆発で揺れた。

母娘が目を覚ますと、アパートには煙のにおいが充満していた。マルゴちゃんの手は震えていたという。

ウクライナでは初登校を祝って、親が子供に花束を贈る。この習慣は戦争にもかかわらず続いている。

2日の早朝、キーウの大学も空爆の被害を受けた。学生のユリアさん(18)は、ロシアが新学期の開始を狙って攻撃を仕掛けたと考えている。

ウクライナ空軍は、キーウを標的としたミサイル35発中22発と、ドローン23機中20機を迎撃したと発表。キーウの軍当局によれば、2日の攻撃で3人が負傷し、うち2人が病院へ搬送された。ロシアは30カ月に及ぶ戦争で、民間人を標的にしたことは一度もないと主張している。