イラン、大統領ヘリ墜落は「悪天候が原因」と結論 攻撃の可能性否定

AI要約

イランの参謀本部が、ライシ前大統領のヘリコプター墜落事故の原因を悪天候と結論づけた最終報告書をまとめた。

機体整備や攻撃の可能性を調査した結果、機体整備は規制通りに行われており、部品の不具合なども特定されなかった。

乗員の遺体調査や物理的、サイバー攻撃の可能性も排除し、濃霧を含む厳しい気象条件が主な原因であると結論づけた。

イラン、大統領ヘリ墜落は「悪天候が原因」と結論 攻撃の可能性否定

 イランのライシ前大統領が死亡した5月のヘリコプターの墜落について、原因を調べていた同国の参謀本部は「濃霧などの悪天候が主な原因」とする最終報告書をまとめた。国営通信などが1日、報じた。原因をめぐっては機体整備の問題や何者かの攻撃など、さまざまな見方が出ていた。

 参謀本部はイランの軍と革命防衛隊を束ねる組織。国営通信によると、調査では機体の購入時からの整備に関する記録や墜落後に回収したエンジンなどの部品を詳細に調べた。その結果、機体整備は「規制に従って行われていた」とし、墜落につながるような部品の不具合も見つからなかったとしている。

 調査ではまた、ヘリの乗員が毒を盛られたり、急病にかかったりした可能性を念頭に乗員の遺体も調べたが、「疑わしい所見はなかった」としている。参謀本部は、外部からの物理的な攻撃やサイバー攻撃などがあった可能性も否定。「濃密かつ(上空へ)立ち上る霧を含む、厳しい気象条件」が主な原因だったと結論づけた。