共同声明から「台湾」部分を削除 太平洋諸島フォーラム

AI要約

太平洋諸島フォーラムが台湾への言及部分を削除した共同声明を発表

中国と台湾の関係に焦点を当てた声明に関する問題が浮上

台湾外交部は中国の介入を非難し、PIF加盟国に警告を発する

共同声明から「台湾」部分を削除 太平洋諸島フォーラム

[シドニー 31日 ロイター] - 島しょ国など18カ国・地域でつくる太平洋諸島フォーラム(PIF)は31日夜、首脳会議で前日に採択した共同声明から台湾への言及部分を削除した差し替え版を公式サイトに掲載した。中国の銭波特使が台湾は中国の省の一つであり、国家間関係の権利を持たないと不満を表明していた。

PIF加盟18カ国・地域のうち現在はマーシャル諸島、パラオ、ツバルが台湾と外交関係を維持している。中国は太平洋諸島諸国で安全保障上の存在感を高めようとしており、インフラ向け融資に積極的だ。マーシャル諸島など3カ国以外が中国を公式に認めて外交関係を結んでいる。

当初の共同声明では「台湾/中華民国との関係」との題名が付いた部分があり「首脳らは、台湾/中華民国との関係に関する1992年の首脳決定を再確認した」と記述された。台湾は93年以来、開発パートナーと位置付けられている。

台湾外交部(外務省)は共同声明が差し替えられた後に声明を出して中国を非難。「地域の平和と安定を損なう無礼で不合理な介入であり、根拠のない行動」などと指摘し、PIF加盟国に細心の注意を払うよう求めた。