ダム決壊で30人死亡、20集落壊滅 スーダン

AI要約

スーダンの紅海州でダムの決壊があり、30人以上が死亡。数百人が行方不明になり、5万人以上が被災した。

被災者が救助を待つ中、洪水により車両や住居が壊滅し、人道状況がさらに悪化している。

支援団体やスーダン国軍が被災地支援にあたっており、緊急人道支援が行われている。

ダム決壊で30人死亡、20集落壊滅 スーダン

(CNN) アフリカ北東部スーダンの北東部にある紅海州でダムの決壊があり、少なくとも30人が死亡した。国連人道問題調整事務所(OCHA)が明らかにした。ロイター通信は数百人が行方不明になったと伝えており、犠牲者は大幅に増える可能性もある。

OCHAによると、25日にダムが決壊して濁流が押し寄せ、20集落が壊滅した。さらに50集落で被害が出ている。大きな影響を受けた被災者は5万人と推定されている。

AFP通信の映像には、土砂とがれきに埋まったトラックや、原型をとどめないほど激しく損傷した車両などが映っている。

ダムの近くに住んでいた住民の男性は「ダムが決壊して約40人が押し流された」「私が住んでいた地区では家も何もかも全部押し流されたと聞いた」とAFPに語った。

別の住民の男性は、洪水が押し寄せる中で車の中に取り残された一家や高齢者、子どもたちを救助したと語り、「ダムはあまりにも水が多すぎて近寄れなかった」と話している。

決壊したダムは、スーダンで5番目の大都市ポートスーダンへの水道水供給に使われていた。

スーダンでは1年以上も内戦が続き、崩壊と飢餓の瀬戸際にあると支援団体が指摘していた。今回の災害によって紅海州の人道状況は一層悪化する恐れもある。

スーダン保健相は25日に被災地を訪れて緊急人道支援を約束した。

スーダン国軍トップのブルハン統治評議会議長は26日、暴風雨の被害が出た別の被災地を訪問した。

OCHAは支援団体や地元当局と連携して被災地支援にあたるとしている。