習氏、「対外開放」強調 トウ小平生誕120年で演説 中国

AI要約

中国の最高実力者であるトウ小平の生誕120年を迎え、習近平総書記が記念座談会で演説を行った。習氏は、トウの理論の重要性を強調し、中国式現代化の推進と対外開放の必要性を訴えた。

習政権は対外開放の姿勢を強調し、経済的な課題に対応するためにも改革を続ける姿勢を示している。トウの遺産を継承し、改革を推進していく方針が明確になっている。

演説では台湾問題にも言及し、祖国の完全統一を目指す姿勢を改めて表明した。また、天安門事件においてトウが武力弾圧を行った経緯も触れられている。

 【北京時事】中国の最高実力者だったトウ小平の生誕120年を迎えた22日、共産党は北京の人民大会堂で記念座談会を開き、習近平総書記(国家主席)が演説した。

 習氏は、改革開放を主導したトウの理論を「深く学習しなければならない」と強調。自身が提唱する「中国式現代化」の推進に向け、「高水準の対外開放を推し進めなければならない」と訴えた。

 習政権は7月に開かれた党の重要会議でも、対外開放の姿勢を強調した。不動産市場の低迷などで景気の冷え込みが長引く中、改革の停滞を指摘する海外投資家の声を念頭に、トウが進めた「改革」の継承を演出する狙いがあるとみられる。

 習氏は演説で、台湾問題にも言及。「祖国の完全統一の実現は、毛沢東やトウら一世代上の革命家の宿願であり、阻むことのできない歴史の流れだ」として、統一への決意を改めて表明した。

 1989年に学生らの民主化運動をトウらが武力弾圧した天安門事件にも触れ、「トウ同志は動乱に鮮明に反対し、社会主義国家政権を断固守った」と評価した。