「同性婚」ペンギン、天寿を全う 2羽の養子ふ化 豪水族館

AI要約

シドニーの水族館で、ジェンツーペンギンのカップルのうち、年長のスフェンが死亡したことが発表された。

スフェンは11歳で、卵のふ化に2度成功していた。平均寿命より少し短く、天寿を全うした。

スフェンとパートナーのマジックは同性カップルとして知られ、子どもも育てていた。マジックはスフェンの死を理解し、別れを表すように鳴いたという。

 【シドニー時事】オーストラリア最大都市シドニーにある「シー・ライフ・シドニー水族館」は22日、ジェンツーペンギンの雄同士のカップルのうち、年長の「スフェン」が今月初めに死んだと発表した。

 11歳だった。カップルは卵のふ化に2度成功していた。同館は「平均寿命の12~13歳に近く、天寿を全うした」としている。

 スフェンは2018年、三つ年下のパートナー「マジック」と一緒に小石で巣を作り、他のカップルの雌が産んだ卵を「養子」にもらってふ化させた。20年には2羽目も誕生させた。「同性婚」のモデルとして注目され、性的少数者のパレードで山車のデザインとなったり、地元の学校教材に取り上げられたりした。

 スフェンの亡きがらと対面したマジックはすぐにパートナーの死を理解し、歌うように鳴いて別れの気持ちを表したという。同館は「平等の象徴として世界に与えた影響は計り知れない」と惜しんだ。