ウクライナ、国際刑事裁判所に正式加盟へ 議会が条約批准
ウクライナの議会は国際刑事裁判所(ICC)の設立条約であるローマ規程を批准する法案を可決。ウクライナが正式にICCの加盟国となる。
議会は自国の兵士が戦争犯罪の処罰対象になる可能性があるとして、以前は批准していなかったが、2014年以降ICCの管轄権の受諾を宣言。ICCはロシア関係者に対して逮捕状を発行。
ICCの加盟により、ロシアによるウクライナへの侵略行為に対する国際的な司法の可能性が高まる。
ウクライナの議会は21日、国際刑事裁判所(ICC)の設立条約であるローマ規程を批准する法案を賛成多数で可決した。複数の議員らがSNSで明らかにした。ウクライナは正式にICCの加盟国となる。
ウクライナは2000年にローマ規程に署名したが、議会は自国の兵士が戦争犯罪の処罰対象になる可能性があるなどの理由で批准していなかった。ただ、2014年のロシアによる南部クリミア半島の併合や親ロシア派武装勢力の東部地域占拠を受けてICCの管轄権の受諾を宣言。22年2月以降のロシアによる本格侵攻後、ICCはロシアのプーチン大統領やショイグ前国防相、ゲラシモフ軍参謀総長らについて戦争犯罪などで逮捕状を発行している。