「親日」攻勢に反論した韓国大統領室…「日本を克服する成果を出している」

AI要約

韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が25万ウォン支援法と黄色い封筒法に再議要求を行使し、科学技術情報通信部長官を任命した。

25万ウォン支援法には財源確保の問題があり、ポピュリズム的な福祉ではなく社会的弱者への持続的な福祉が重視される。黄色い封筒法には企業の損害賠償請求を制限する問題がある。

新型コロナ治療薬の需要に対応し、変種MPOXへの備えが進められている。尹大統領に対する野党の攻勢や日本との関係についても議論が続いている。

「親日」攻勢に反論した韓国大統領室…「日本を克服する成果を出している」

韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が16日、いわゆる25万ウォン(約2万7200円)支援法(民生回復支援金支給特別措置法)と黄色い封筒法(労働組合および労働関係調整法改正案)に対する再議要求案(拒否権)を裁可した。また尹大統領は野党議員が辞退を要求した劉相任(ユ・サンイム)科学技術情報通信部長官を任命した。国会の聴聞報告書なく任命されたケースは劉長官が26人目となる。

大統領室のチョン・へジョン報道官はこの日、竜山(ヨンサン)大統領室のブリーフィングで「社会的な共感がない野党の一方的な法案処理でまたも再議要求権を行使するしかない現実が嘆かわしい」とし「再議要求権を行使するしかない、違憲・違法的であり社会的共感がない法案を引き続き強行処理する底意を問いたい」と述べた。

チョン報道官は全国民に25万-35万ウォンの範囲で地域サラン(愛)商品券を支給する25万ウォン支援法について「13兆ウォンの財源を確保するために大規模な国債を発行しなければならず、予算編成権は行政府にあるという憲法条項を違反して違憲の余地が大きいという意見が多数」とし「尹錫悦政府は無分別に現金をばらまくポピュリズム的な福祉ではなく、社会的弱者に必要な福祉を持続的に推進していくだろう」と述べた。

労働者のストライキに対する企業の損害賠償請求を制限する黄色い封筒法については「第21代国会で廃案となった法案に問題条項を加えて野党が一方的に通過させた法案」とし「不法ストによる損害まで事実上免除しようというものであり、廃案になったものよりさらに悪化した法案だ」と主張した。また「憲法守護者である大統領が違憲や違法の余地がある法案に対して再議要求権を行使するのは大統領の義務であり責任」と強調した。

大統領室の関係者はこの日午後、記者らに対し、最近急増している新型コロナに関し「急増した治療薬の需要に対応するために緊急予備費を確保し、26万人分の治療薬を供給するために国内契約を締結中」と説明した。世界保健機関(WHO)が非常事態を宣言した変種MPOX(旧名サル痘)については「国内流入の可能性を考慮し、きょう緊急危険評価会議を開く予定」と明らかにした。

大統領室は尹大統領の光復節(解放記念日)演説に対する野党の「親日」攻勢に対し、「尹錫悦政府は言葉だけで竹槍歌を歌うのではなく実質的に日本を克服する成果を出している」と反論した。大統領室の関係者は「史上初めて昨年、韓国の1人あたりの国民所得が日本を追い越し、今年上半期の韓国と日本の輸出格差は歴代最少の35億ドルになった」とし「どういうものが本当に国家と国民のためになるのか国民がよく判断すると考える」と述べた。野党は尹大統領の演説に日本の反省を要求するメッセージが大幅に減ったことに対し「朝鮮総督府が竜山大統領室として復活した」(朴賛大民主党院内代表)と尹大統領を批判した。

一方、最近国家安保室長から退いて大統領外交安保特別補佐官に任命された張虎鎮(チャン・ホジン)特別補佐官が15日(現地時間)、米ワシントンを訪問した。張特別補佐官は2、3日間の訪米日程でバイデン政権および米大統領選挙の関係者らと接触する予定だ。