インドで研修医がレイプされ死亡。事件に抗議し、医師らがストライキ

AI要約

インドの医療研修医がレイプ殺人事件に遭い、医師らが抗議活動を行っている。

事件が起きたコルカタでのストライキが全国に広がり、治安改善や正義の要求が高まっている。

性暴力が深刻な社会問題であり、医師の安全性も改善されるべきである。

インドで研修医がレイプされ死亡。事件に抗議し、医師らがストライキ

インドの病院で、研修医に対するレイプ殺人事件が発生したことを受け、公立病院で働く医師らがストライキや抗議活動を行っている。

ストライキは事件が起きた西ベンガル州コルカタで始まり、複数の州に広がっている。

ヒンドゥスタン・タイムズによると、コルカタのRGカー医科大学病院で働いていた女性研修医が8月9日、身体中にあざや傷のある状態で発見され、死亡が確認された。

この研修医は未明頃にセミナーホールで休んでいたところを襲われたとみられ、司法解剖の結果、殺人とレイプの疑いがあると発表された。

警察は事件翌日の10日、市民警察ボランティアとしてRGカー医科大学病院をよく訪れていたサンジャイ・ロイ容疑者を逮捕した。

この事件を受けて、インドで女性や医師らに対する暴力に対する抗議の声が高まっている。

研修医連盟(FORDA)は11日、犠牲者に対する正義と、公立病院の治安改善を求めるストライキを行うと発表した。

FORDAは事件の迅速な調査や裁判に加え、医師の安全性を向上させるための緊急措置を講じるよう政府に要求。ストライキの間は緊急性のない医療サービスを停止するとした。

「RGカー病院の同僚らに連帯して、私たちは8月12日月曜日から、緊急ではない診療を全国で停止します。これは簡単な決定ではありません。しかし、私たちの声を確実に届け、正義と安全に対する要求がこれ以上遅れることなく実現されるために必要です」と声明で述べている。

女性に対する性暴力は深刻な社会問題だ。国家犯罪統計局のデータによるとインドでは2022年に、3万1000件以上のレイプ事件が報告されている。

2012年にインドの首都ニューデリーのバス車内で女子学生が集団レイプされた事件は、社会に激しい怒りを引き起こし、被告全員に死刑判決が言い渡された。

その後も、2021年にムンバイで34歳の女性がレイプされて死亡する事件や、2022年には集団レイプされた13歳の少女が助けを求めた警察官に性的暴行を受ける事件も起きている。また、インドでは医師の75%が何らかの暴力に遭っているという調査結果もある。

ガーディアンによると、殺害された研修医の父親は、夜間の勤務や移動を心配して、被害者のために半年前に車を購入していた。父親は「夜道を安全に移動してほしかったのに、働いていた病院でさえ安全ではなかったのです」と記者団に語っている。