イランのハッカー、米大統領選陣営幹部を標的に MS報告書
米マイクロソフトの研究者が報告書で、イラン政府とつながりのあるハッカーが米大統領選の陣営幹部のアカウントに不正アクセスを試みたことを明らかにした。
報告書によると、イランのグループは5月にも郡当局者のアカウントに侵入し、米大統領選に影響を与えようとしているとの懸念が示された。
イラン国連代表部はサイバー能力は防御的で、米大統領選には干渉しない意向であると発言している。
[ワシントン 9日 ロイター] - 米マイクロソフト(MS)の研究者は9日の報告書で、イラン政府とつながりのあるハッカーが6月、米大統領選の陣営幹部のアカウントに不正アクセスを試みたと明らかにした。
5月には郡当局者のアカウントに侵入したとし、イランのグループが米大統領選に影響力を及ぼす取り組みを強めているとの見方を示した。標的となった陣営幹部の詳細は明らかにしていない。
報告書は「革命防衛隊(IRGC)の情報部門が統括するグループが大統領選の陣営幹部を標的にしたフィッシングメールを送った」ほか、「IRGCとつながりがあるとみられる別のグループが最小限のアクセス権限しかない郡レベルのユーザーアカウントを侵害した」と指摘。
米選挙戦に関する情報を入手し、激戦州を標的にしようとするイランのグループによる広範な取り組みの一環のようだと分析した。
イラン国連代表部はロイターに対し、同国のサイバー能力は「防御的で、直面する脅威に見合ったものだ」とし、サイバー攻撃を仕掛けるつもりはないと強調。「米大統領選は内政問題で、イランは干渉しない」と述べた。