原因企業に736億円請求 世界的なシステム障害 米デルタ航空
米デルタ航空が、7月に起きたシステム障害に関連して、クラウドストライクとマイクロソフトに5億ドルを超える賠償を請求
システム障害の原因は、クラウドストライクの誤ったデータを含むソフトウェア更新プログラムと、MSのウィンドウズ不具合によるもの
デルタは約7000便の欠航や損害額38億ドルを計上し、他の航空会社よりも影響が深刻だった
【ニューヨーク時事】米デルタ航空は8日、7月に起きた世界的なシステム障害を巡り、運航に著しい混乱を招いたとして、原因となった米情報セキュリティー会社クラウドストライクとマイクロソフト(MS)に計5億ドル(約736億円)を超える賠償を請求していると明らかにした。
システム障害は、クラウドストライクが配信したソフトウエアの更新プログラムに誤ったデータが含まれていたことが引き金となった。MSの基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」搭載端末の一部に不具合が発生し、デルタを含む各国の航空会社に影響が広がった。
デルタによると、5日間で約7000便が欠航。顧客への返金や補償により約3億8000万ドルの損害が出たほか、1億7000万ドルの追加費用が生じた。デルタは米航空大手の中で最も深刻な影響を受けた。