イラン報復の懸念もイスラエル市民に“混乱なし” 「ある意味慣れている」「アイアンドームへの信頼は厚い」 エルサレムの記者に聞く「現状」

AI要約

イスラエルとイランの対立が激化しており、イランの報復が懸念される中、エルサレムでは観光客が減少しているものの市民は警戒しながらも日常生活を送っている。

市民は高精度の防空システム「アイアンドーム」に信頼を置いており、万が一の攻撃に備えて備蓄を整えているという。

イスラエル市民は空襲警報が発せられた際に即座に行動し、安全な場所に避難することが定められており、政府も対応策を丁寧に伝えている。

イラン報復の懸念もイスラエル市民に“混乱なし”  「ある意味慣れている」「アイアンドームへの信頼は厚い」 エルサレムの記者に聞く「現状」

 イスラエルとイランの対立が激化している。

 ハマスの最高幹部イスマイル・ハニヤ氏が31日に殺害されてから1週間。殺害に関与したと見られるイスラエルに対し、イランが大規模な報復をするとの見方が強まっている中、イスラエルの街はどのような状況にあるのか? ANNカイロ支局 松本拓也支局長から緊張が高まるエルサレムの現状を聞いた。

 エルサレムの状況について松本氏は「各航空会社がイスラエル行きのフライトを欠航にしているため、街中にはあまり観光客がいない。だが、対照的にイスラエル市民は普段と大きくは変わらない。街を出歩く人は2割ほど減り、イランの攻撃に対して警戒はしているものの、10カ月以上もハマスとの戦いが続いていることもあり、ある意味“慣れている”印象を受ける。家に備蓄を揃えている市民も多い」と説明した。

 混乱が生じない要因として、松本氏は高精度の防空システム「アイアンドーム」を挙げる。

 「市民のアイアンドームに対する信頼は厚い。このシステムはドローンや弾道ミサイルを撃ち落とすのだが、今年の4月にイランが数百発の弾道ミサイルで攻撃してきた際も機能し、大きな被害は出なかった。だが、今回はイランが攻撃を宣言している上、周辺のレバノンのヒズボラやシーア派などが連携した攻撃の可能性を指摘する専門家もいるという状況だ」

 イランからの攻撃が始まった場合、イスラエル市民はどのように対応するのだろうか? 

 「空襲や飛行機の襲来などがあった際には携帯でアラートを知らせる仕組みがある。市民は情報をチェックし、すぐにシェルターなどの安全な場所に退避する。エルサレムの街中には至るところにシェルターがあり、例えば外を歩いていて空襲警報が鳴ってもすぐにどこかに逃げられるのだ。対応についてはイスラエル政府も入念に伝えている」

(ABEMA NEWS)