ハマス新指導者にシンワル氏 対イスラエル「過激路線」強化 ガザ停戦交渉にも影響か

AI要約

イスラム組織ハマスがイランで殺害された指導者の後継者を選出。後継者はガザのトップ、ヤヒヤ・シンワル氏。シンワル氏は対イスラエル強硬派で、過激路線を強める姿勢を示す。

シンワル氏はハマス軍事部門創設に関わり、ガザに潜伏中。イスラエルとの停戦交渉難航し、シンワル氏指名が新たな対立を意味する。

ガザ戦争の解決に向け、新指導者の選出が重要視される状況。ハマスの態度は妥協しないというメッセージを示している。

 【イスタンブール時事】イスラム組織ハマスは6日、イランで7月末に殺害された最高指導者ハニヤ氏の後継に、パレスチナ自治区ガザのトップ、ヤヒヤ・シンワル氏を選出したと明らかにした。

 ハマス軍事部門創設にも深く関わったシンワル氏は対イスラエル強硬派の筆頭で、組織として「過激路線を強める」(ロイター通信)姿勢を明確にした形だ。

 シンワル氏はガザ南部ハンユニス出身で、ロイターは現在61歳と伝えている。20年以上イスラエルで収監された経験を持ち、ハニヤ氏の死後、後継者として有力視されていた。昨年10月のハマスによるイスラエル奇襲の首謀者とされるが、ガザに潜伏中のもようで、動静は分かっていない。

 ガザでの戦闘開始から7日で10カ月が経過したが、停戦交渉は難航している。ロイターによると、交渉の内情を知る外交官は「今回のシンワル氏指名は、ガザ戦争を解決する上で、イスラエルがシンワル氏と対峙(たいじ)する必要があることを意味する。決して妥協しないという(ハマスの)メッセージだ」と述べた。