ニジェール駐留米軍撤収 アフリカ対テロ戦略に影響

AI要約

米軍がニジェールのアガデス基地を撤収し、約千人の部隊が引き払った。これにより、サハラ砂漠南部に位置するサヘル地域での対テロ戦略に影響が出そうだ。

ニジェール軍事政権が米軍の撤収を求め、ロシアとの関係を強化。米軍とロシア軍が首都の基地に滞在していた。

米軍の撤収により、ニジェール政府がロシアとの安全保障協力を強化する方向に進んでいる。

 【ワシントン共同】米国防総省は5日、西アフリカ・ニジェールの駐留米軍が、滞在していた同国中部アガデスの基地を引き払って撤収したと発表した。米軍はニジェールに約千人を駐留させテロ対策の拠点にしていた。足掛かりを失い、サハラ砂漠南部に位置し過激派の温床となっているサヘル地域での対テロ戦略に影響が出そうだ。

 昨年7月のクーデターで権力を掌握したニジェール軍事政権が旧政権の親欧米路線を転換し、米軍撤収を求めていた。軍政はロシアに接近し、今年3月に安全保障協力の強化で一致。ロシアの要員が4月にニジェール入りし、首都ニアメーの基地で米軍とロシア軍それぞれの部隊が滞在する事態になっていた。