「なんてことを!」「文化財への攻撃だ」真っ白な天使像がカラフルに…スペインの教会でまたも“修復失敗”

AI要約

スペインの教会で再び修復失敗が起き、天使像やフレスコ画がピンクや赤に塗られたことで現地から批判が高まっている。

過去にも同様の事例があり、修復を素人が担当したことや専門家不在の問題が浮き彫りになっている。

スペイン国内では専門家の関与が求められ、法整備も進められているが、規制が不十分だと指摘されている。

「なんてことを!」「文化財への攻撃だ」真っ白な天使像がカラフルに…スペインの教会でまたも“修復失敗”

スペインの教会で、またしても“修復失敗”騒動が起き、現地から批判の声が上がっている。

騒ぎの舞台はスペイン北部のソリアにある「ヌエストラ・セニョーラ・デル・ミロン協会」。修復される前の内部は、柱や天井が白く塗られたシンプルな作りであることがわかる。

しかし、修復後とされる画像では、柱や天井の一部がピンクに塗られていた。

そして柱上部にある真っ白な天使像にも変化が。髪とまゆ、瞳は黒に、唇は赤く塗られていたのだ。この踏み込んだ修復に、現地のSNSでは「なんてことをしてくれたんだ!」「文化財に対する攻撃だ」との声が上がっている。

スペインの修復失敗として思い出されるのが、12年前の2012年に起きた騒動だ。

協会の柱に描かれた、19世紀のキリストのフレスコ画を、素人の女性が大胆に修復。この女性は「崩れかけているのをみて修復しました」と話した。さらに4年前の2020年には、聖母マリアの絵画を巡っても同様の騒ぎが起きている。

なぜ、スペインで文化財の修復失敗騒動が相次ぐのか。

今回騒動となった天使像などの修復失敗について、教会の管理団体は「計画通りだが、天使像の最終仕上げを除く」と説明。現地メディアは今回の修復を担当したのは、文化財修復の専門家ではない、塗装工が修復を行ったと報じている。

スペイン国内では同様の問題が起きるたびに、文化財の修復作業に専門家が関わるよう、法整備を進める声が噴出した。

実際に法的な規制が進んだ面もあるが、現地の報道などからは、規制が不十分であったことが示された格好だ。

(「イット!」 8月5日放送より)