米雇用統計 7月は11.4万人増、失業率4.3%に上昇

AI要約

7月の米国雇用統計が市場予測を下回る結果になった。失業率も市場予測より高かった。

労働市場の亀裂が拡大している可能性があるが、依然として強固な基礎を維持している兆候も見られた。

経済専門家は雇用統計を足踏み現象と捉える一方、雇用市場の状況により具体的な政策介入が必要かもしれないとの見方を示している。

米雇用統計 7月は11.4万人増、失業率4.3%に上昇

(CNN) 米労働省が2日に発表した7月の雇用統計は、非農業部門の就業者数が11万4000人増と市場予測の17万5000人増を下回った。失業率も4.3%となり、市場予測の4.1%より高かった。

今回発表された雇用統計では、労働市場の亀裂が拡大している可能性があることが示される一方で、今のところは労働市場が依然として十分に強固な基礎を維持している兆候もみられた。

イエール大学バジェット・ラボの経済分野の責任者アーニー・テデスキ氏は今回の雇用統計について、単独でみれば、景気の「足踏み」を示していると述べた。

テデスキ氏は、ひと月あたり10万人増という雇用統計について、良いことを意味する可能性もあれば、悪いことを意味する可能性もあると指摘。完全雇用に達して長期的な均衡状態に落ち着きつつある経済について言及しているのであれば良いことだとしたうえで、その一方で、雇用市場が悪化しており、政策立案者がより具体的に介入して支援すべき状況にある可能性もあるとの見方を示した。

今回の雇用統計は、米連邦準備制度理事会(FRB)に対して疑問を投げかけている。インフレが鈍化するなか、FRBは労働市場の軟化に敏感になっているにもかかわらず、先の会合では政策金利の据え置きを決定していた。