日米2プラス2、在日米軍再編で「統合軍司令部」新設へ

AI要約

日米両政府は28日、安全保障協議委員会を開催し、在日米軍の再編計画や共同訓練の改善を確認した。

共同文書では、中国とロシアの行動を厳しく非難し、安全保障に関する協議を行った。

29日には、クアッド外相会合が開かれ、中国を念頭に置いた安全保障課題について議論される予定だ。

【AFP=時事】日米両政府は28日、外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)を東京都内で開いた。米側は在日米軍を「統合軍司令部(Joint Force Headquarters)」として再編する計画を表明。自衛隊との指揮統制の連携強化を進める方針を確認した。

 米側の統合軍司令部は、日本側が陸海空3自衛隊を一元指揮するために今年度末に創設する「統合作戦司令部(Joint Operations Command)」の「カウンターパート」となる。

 在日米軍は現在、ハワイのインド太平洋軍司令部の指揮下にあるが、統合軍司令部の新設によって、台湾や朝鮮半島での危機発生に備え、自衛隊との連携を通じた機動力の強化を図る。

 日米はまた共同訓練・演習の範囲の「改善、拡大」で合意した。

■共同文書で中ロ批判

 共同文書では、中国とロシアを厳しい言葉で批判した。

 中国については「他国を犠牲にし、自国の利益のために国際秩序を再構築しようとする外交政策」を非難。「不法な海洋権益の主張、造成人工島の軍事化、南シナ海(South China Sea)での威嚇的かつ挑発的な活動」に「強く反対」すると述べた。さらに「進行中かつ急速な核兵器の増強」に警鐘を鳴らした。

 ロシアに関しては、中国との「挑発的な戦略的軍事協力の強化」を非難。また「ウクライナに対して使用するために」北朝鮮から弾道ミサイルその他の軍事物資を調達していることを批判した。

 米国のアントニー・ブリンケン(Antony Blinken)国務長官と上川陽子(Yoko Kamikawa)外相は29日、両国とオーストラリア、インドの4か国による枠組み「クアッド(Quad)」外相会合に臨み、中国を念頭に置いた安全保障課題などをめぐり協議する。【翻訳編集】 AFPBB News