ベネズエラ大統領選、現職マドゥロ氏劣勢か

AI要約

南米ベネズエラで大統領選が行われ、現職のマドゥロ大統領の3選を目指すものの劣勢が伝えられている。

野党統一候補のエドムンド・ゴンザレス氏が優勢とされ、マドゥロ氏との一騎打ちとなっている状況。

ベネズエラは経済混乱に見舞われ、欧米からの制裁により深刻な状況にあるが、投票はほとんどの地域で順調に進み、野党は歴史的な投票率を報告している。

ベネズエラ大統領選、現職マドゥロ氏劣勢か

カラカス(CNN) 南米ベネズエラで28日、大統領選の投票が行われた。3選を目指すマドゥロ大統領の劣勢が伝えられている。

首都カラカスの投票所では、午前6時の受付開始前から有権者の長い列ができた。午後6時の締め切り後も、列に並んでいた人々の投票は認められた。開票結果がいつ発表されるのかは明らかでない。

有権者からは「変革のチャンスだ」「子どもや孫たちのために投票する」という声が聞かれた。

マドゥロ氏はチャベス前大統領が2013年に死去した後、後継者として反米左派路線を引き継いだ。2期連続12年の在任を経て、3期目を目指す。

大統領選に立候補した10人のうち、野党統一候補の元外交官、エドムンド・ゴンザレス氏が優勢とされ、マドゥロ氏と事実上の一騎打ちになっている。

野党では、当初の統一候補だったマリア・マチャド元国会議員が政権による公職追放処分で排除されたのに代わり、ゴンザレス氏が擁立された。

ベネズエラは強権的なマドゥロ政権下で経済混乱が続き、深刻な状況に陥っている。欧米はマドゥロ政権に対し、経済制裁で圧力をかけてきた。物資不足とインフレに耐えかねて、約800万人の市民が国外へ脱出している。

大統領選が公正に実施されるかどうかとの懸念が指摘されるなか、野党は各投票所に監視要員を配置した。一部で小規模な不正行為が報告されたものの、投票はほとんどの地域で順調に進んだ。

国内外で有権者登録を済ませたのは2100万人あまり。野党は28日午後、投票率が54.8%に達したと報告し、最終的な投票率は歴史的な水準になるとの見通しを示した。