金正恩委員長、戦勝節記念行事に相次いで出席…「継承の歴史」強調

AI要約

北朝鮮の金正恩国務委員長が停戦協定締結71周年を迎える記念行事に出席し、戦勝世代を礼遇する姿を演出。内部の結束を固めようとしている。

戦勝世代との対面行事に参加し、戦争老兵を称え、北朝鮮の自衛力や国防分野の成果を強調する。また、祖国解放戦争勝利記念日に関する行事も充実している。

金正恩委員長は戦争老兵と共に記念パレードや慶祝公演を観覧し、戦勝節関連の行事に毎年出席している。

金正恩委員長、戦勝節記念行事に相次いで出席…「継承の歴史」強調

北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が、北側が「戦勝節」と主張する停戦協定締結71周年を迎えて開催した各種記念行事に相次いで出席した。「戦勝世代」と呼ばれる朝鮮戦争参戦老兵を礼遇する姿を演出し、内部の結束を固めようという意図と解釈される。

労働新聞は28日、金正恩委員長が戦勝世代との対面行事出席のため平壌(ピョンヤン)体育館を訪問し、「党と政府、軍部の重要職責として長く事業をしてきた戦争老兵」とあいさつ交わしたと伝えた。金正恩委員長はこの日、参戦老兵対面行事とその後の記念パレード、慶祝公演にすべて登場したが、対外メッセージは公開的に発信しなかった。

この日、演説をした李日煥(イ・イルファン)労働党宣伝書記は「祖国の最も重要な日に偉大な歴史の創造者、体現者らと意味深い対面をしたのはわが国家と人民の誇りであり、新しい世代の幸運」とし「栄光のわが共和国を名誉高く死守し、不滅の英雄精神を築いた1950年代の祖国守護者らは後世まで長く称賛して見習うべき真の愛国者、熱烈な革命家の手本」と老兵を称えた。

この日の行事で北朝鮮は編集映像物を上映したと、同紙は伝えた。ここには「今日、いかなる強敵にも圧勝できる無比の自衛力で国権と国益、真の平和を守護していくわが国の地位を誇示する場面」が含まれた。

同紙はこの編集物に言及しながら「強大なこの国で戦乱の心配を知らずに育ったすべて人たちに戦勝を抱かせてきた歴史も偉大だが、それを守ってしっかりと受け継いできた継承の歴史はより一層偉大さを感銘深く見せた」と自評した。この映像の内容は明らかにしなかったが、金正恩委員長が主な成果として強調している核プログラムと大陸間弾道ミサイル(ICBM)、軍事偵察衛星のような国防分野の成果が入っているというのが、専門家らの観測だ。

晩には平壌(ピョンヤン)体育館広場で「祖国解放戦争」(朝鮮戦争)時期を象徴する記念パレードが行われ、金正恩委員長は戦争老兵と共に主席壇でこれを参観した。玄哲海(ヒョン・チョルヘ)、延亨黙(ヨン・ヒョンムク)、朴松奉(パク・ソンボン)、沈昌完(シム・チャンワン)など歴代北朝鮮軍指揮官の肖像写真がパレードの陣頭に登場し、北朝鮮が「共和国英雄」と主張する朝鮮戦争参戦近衛部隊所属の軍人の写真がその後に続いたと、同紙は伝えた。

金正恩委員長はこの日夜、祖国解放戦争勝利記念塔の前で開かれた慶祝公演を老兵と共に観覧したりもした。北朝鮮は1973年、停戦協定締結日の7月27日を朝鮮戦争で米国に対抗して勝利したと主張する「祖国解放戦争勝利記念日」に指定し、1996年からは「戦勝節」に格上げして記念している。韓国統一部によると、北朝鮮は金正恩委員長の執権以降、戦勝節関連の行事を毎年開催し、金正恩委員長は63周年の2016年を除いて関連行事にすべて出席している。