バンス氏「子供の数だけ親に投票権追加を」 過去発言がまた波紋

AI要約

米共和党の副大統領候補に指名されたJ・D・バンス上院議員が子を持つ親により多くの投票権を与えるべきだと主張、波紋を広げている。

投票権巡る発言は2021年の演説で行われ、子を持つ親の権利強化を強調。子どもたちの投票権は親に委ねるべきだと述べた。

バンス氏は過去に他の候補を中傷する発言もしており、今回の発言も批判を呼んでいる。

バンス氏「子供の数だけ親に投票権追加を」 過去発言がまた波紋

 11月の米大統領選へ向けて共和党の副大統領候補に指名されたJ・D・バンス上院議員(39)が、子を持つ親により多くの投票権を与えるべきだと訴える過去の発言が掘り起こされ、波紋を広げている。

 米紙ワシントン・ポストなどによると、投票権を巡る発言は2021年に保守派の教育団体での演説の際にあった。バンス氏は米国で保守派の文化的な影響力が維持できなくなると危惧した上で、「文明の危機」を回避するために出産を奨励する必要があると主張。「この国のすべての子どもたちに投票権を与えよう。その投票権は子どもたちの親に委ねよう」と述べた。

 さらに子を持つ親の権利強化を認めるべきだと強調し、「この国の未来にそれほど投資していないのであれば、同じ発言力を持つべきではないかもしれない」と続けた。

 今後、希望しても子どもを持てなかった人や家族を持たない選択をした人たちの権利を損なう発言として、批判を集めそうだ。ワシントン・ポストによると、バンス氏の広報担当者は「親の権利強化に関する思考実験に過ぎず、具体的な政策提案ではない」と話した。

 バンス氏には3人の子どもがいる。バンス氏は民主党のカマラ・ハリス副大統領(59)らを「子どもがいない惨めな変わり者」と中傷した過去のインタビュー映像がソーシャルメディアで拡散し、大きな反発を招いたばかり。民主党の大統領候補選出が確実視されるハリス氏は、夫の2人の連れ子を育ててきた。【ニューヨーク八田浩輔】