ロシア凍結資産の利益15億ユーロ、ウクライナに送金 EU初の活用

AI要約

欧州連合(EU)は26日、ロシアの凍結資産から生じる利子や配当のうち15億ユーロをウクライナに送金すると発表した。

提供される15億ユーロのうち、14億ユーロがウクライナの防空システムや弾薬調達の基金に配分され、残りは政府支援や復興目的に充てられる。

ロシアへの制裁として、EU内で凍結されているロシア中央銀行の資産から今年は25億~30億ユーロがウクライナ支援に活用される見通しである。

ロシア凍結資産の利益15億ユーロ、ウクライナに送金 EU初の活用

 欧州連合(EU)は26日、域内で保管されているロシアの凍結資産から生じる利子や配当のうち15億ユーロ(約2510億円)をウクライナに送金すると発表した。EUがロシア凍結資産を使った初めての支援となる。

 EUの行政を担う欧州委員会によると、提供される15億ユーロのうち、14億ユーロ(約2340億円)がウクライナの防空システムや弾薬調達のための基金に配分され、残りはウクライナ政府支援や復興目的の基金に充てられる。フォンデアライエン欧州委員長は「ウクライナや欧州全土を安全に暮らせる場所にするために、これ以上良い使い道は無い」とコメントした。

 ロシアへの制裁として、域内の金融機関などで凍結されているロシア中央銀行の資産は2100億ユーロ(約35兆1520億円)。ここから生じた利子や配当から、金融機関への手数料や税金などを引いた額が、ウクライナ支援に充てられる。今年は、25億~30億ユーロ(約4180億~5020億円)が活用できる見通しだ。