パリ五輪 史上初 スタジアム外で開会式 選手は船で入場 テロ警戒でスナイパー配備も

AI要約

パリオリンピックは、100年ぶり3度目の開催で32競技329種目が行われる。

開会式には世界三大美術館の1つであるルーブル美術館やエッフェル塔が登場。

セーヌ川の水質改善に2400億円を投じ、環境への配慮も進められている。

選手村の部屋にエアコンが設置されておらず、2500台の移動式エアコンが独自調達されている。

日本代表の選手もSNSでエアコンの整備を報告し、猛暑に備えている。

パリでは猛暑が続き、環境に配慮したエコなオリンピックが進められている。

しかし、寒暖差が大きい日が続くため、選手やスタッフの健康管理が課題となっている。

パリ五輪 史上初 スタジアム外で開会式 選手は船で入場 テロ警戒でスナイパー配備も

いよいよパリオリンピックが、現地時間の26日に開幕します。

期間は現地時間7月26日から8月11日まで。

会場は、エッフェル塔スタジアム、ベルサイユ宮殿、コンコルド広場などで、32競技329種目が行われます。

パリでのオリンピックは、100年ぶり3度目の開催です。

パリオリンピックの目玉の1つは、スタジアム外での開会式です。

セーヌ川で、全長6キロの入場パレードが行われます。

スタートすると、5年前の火災から再公開を間近に控える『(1)ノートルダム大聖堂』です。 そして、世界三大美術館の1つ『(2)ルーブル美術館』へ。 『(3)コンコルド広場』は、ルイ16世やマリー・アントワネットの処刑が行われた広場で、ブレイキンなど都市型スポーツの会場です。 1900年のパリ万博の会場『(4)グラン・パレ』では、フェンシングなどが行われます。

こうした所を通って、『(5)エッフェル塔』前にある式典会場『(6)トロカデロ広場』に向かいます。

参加人数です。

選手は、総勢1万人以上が94艇の船で登場します。

観客は約32万人で、リオオリンピックの開会式の約4倍、各国の首脳は約120人です。

“芸術の都”ならではの演出も用意されています。

パレードのルート上にある、すべての橋にダンサーを配置。

音楽やダンスがあらゆる橋や川岸を彩り、選手たちを迎えます。

パリ支局の神志那支局長が、現地で聞いたウワサです。

(1)聖火ランナーの最終走者は、元サッカーフランス代表のジダン氏ではないか。

(2)開会式には、セリーヌ・ディオンやレディー・ガガらが登場するのではないか。

(3)エッフェル塔にワイヤーがつながれているのは、何かの演出ではないか。

パリオリンピックの競技会場になっている、セーヌ川の環境問題です。

セーヌ川では、トライアスロンや、10キロのマラソンスイミングが行われます。 セーヌ川は、1923年、家庭からの排水などで水質が悪化したことから、101年間、遊泳禁止となっています。

そこで今回、水質改善に約2400億円を投じました。

17日には、パリのイダルゴ市長がセーヌ川に入って50メートル泳ぎ、水質改善をアピールしました。

イダルゴ市長は、

「水は透き通っていて、とても気持ちよく、泥の味はしなかった」と話しました。

東京オリンピックでも水質の問題はありました。トライアスロンの会場は、お台場でした。

水質基準は大腸菌数が100ミリリットルあたり250以下です。

オリンピック前2倍以上あった数値を、3重の水中スクリーンなどを使い一時的に基準値をクリアし、開催されました。

セーヌ川は、7月11~16日まで、900前後で推移しています。

ちなみに、大阪の道頓堀川は、2022年度の水質調査で、平均240。

セーヌ川の汚染は、道頓堀川の約4倍で、雨が降った翌日は3000近くになるということです。

そして、選手村の部屋です。

エアコンが設置されておらず、扇風機が1台あるだけということです。

大会組織委員会は、床下のパイプに地下水を流して冷却し、室温を外気より6~10℃下げられるとして、環境に配慮したエコなオリンピックをアピールしています。

ただ、近年は猛暑続きです。

パリは、2019年と2022年の7月に、最高気温40℃を超えました。

フランス全体では、2023年、猛暑で約5000人が死亡しています。

日本、アメリカ、カナダ、イタリアなどは、簡易エアコンを独自調達しています。

約2500台の移動式エアコンの注文が、組織委員会を通じてされているということです。

バスケットボール女子日本代表の馬瓜エブリン選手が、

22日に選手村に入ったことをSNSで報告しました。

「みんなが心配していたエアコンありまーす!ちゃんとありまーす!」

小型の移動式エアコンが置かれ、自分でセッティングするようになっていたそうです。

エブリン選手によると、

「陽が出るとめちゃくちゃ暑い。寒暖差が大変」ということです。

パリの予想気温でも、寒暖差が大きくなっています。

28日は寒暖差14℃、29日と30日が寒暖差15℃です。