絶滅危惧種のクイナ、サバイバル番組出演者が殺して食べた NZ

AI要約

米国人男性がニュージーランドでサバイバル番組に出演し、絶滅危惧種のニュージーランドクイナを殺して食べたことで警告処分を受ける。

番組では9チームが50万ドルの賞金をかけ、約240キロの過酷なレースに挑戦し、食料や水を自ら見つけなければならなかった。

ニュージーランド保全省は事件を調査し、厳しい処罰を与えなかったものの、野生の保護種を殺して食べる行為は許容できないとしている。

絶滅危惧種のクイナ、サバイバル番組出演者が殺して食べた NZ

(CNN) ニュージーランドでサバイバル番組に出演した米国人男性が、絶滅危惧種の飛べない鳥、ニュージーランドクイナを殺して食べ、野生生物保護当局から警告処分を受けた。

CNN提携局RNZの23日の報道によると、警告を受けたのは昨年秋、ニュージーランドのサバイバル番組に出演した米国人リバーガイドのスペンサー・ジョーンズさん。

ニュージーランドクイナは国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで絶滅危惧種に指定されている。ニュージーランドでは法律で保護され、本土で殺した場合は2年以下の禁錮か6万ドル近い罰金が科される。

番組を放送したUSAネットワークによると、問題の番組では2人1組の出場者9チームが50万ドルの賞金をかけ、ニュージーランドの過酷な地形を横断する約240キロのレースに挑んだ。食料や水は自分たちで見つけなければならなかった。

番組の中で謝罪したジョーンズさんは、ニュージーランドクイナを食べるのが法律違反だとは知っていたが、空腹で絶望的な状況だったと弁明した。ジョーンズさんの組は、これが原因で失格になった。

ニュージーランド保全省は調査を経て、ジョーンズさんと番組プロデューサーに書面で警告した。しかし調査の結果、「特異な状況だった。出演者は疲労し、激しい飢えに苦しんでいた」と判断し、それ以上の厳しい処罰はしなかった。ただし「野生の保護種をこのような形で殺して食べることは容認できない」と強調している。

同省によると、ニュージーランドクイナは活動的で好奇心が強く、メスとオスがデュエットする大きな鳴き声で知られる。かつては広く生息していたが、現在は餌の状況によって個体数が変動している。