中国シンクタンクが予想 「トランプ2期目の中国政策はデカップリング、強硬対決」

AI要約

中国の民間シンクタンクがトランプ政権2期目の対中国政策を分析し、強硬姿勢とデカップリングを予想

米共和党の新しい政策綱領では孤立主義と保護主義が強調され、中国に対する厳しい姿勢が表明

トランプ氏は習近平主席の手紙を称賛しつつも中国との対立を強調。将来の米中関係の不透明さが指摘されている

中国シンクタンクが予想 「トランプ2期目の中国政策はデカップリング、強硬対決」

中国の民間シンクタンクがトランプ米共和党大統領候補が当選する場合、デカップリング(非同調化)と強硬対決が中心の中国政策を見せると予想した。また「これは歴史の潮流に合わず、敵対感と対決に満ちた言葉は実践の有無に関係なく、米国をまた偉大にすることができないだけでなく、米国の衰退をさらに孤独にするだろう」と主張した。

中国シンクタンク「国観智庫(Grand View Institution)」の劉平・国防安保研究センター主任は23日、トランプ政権2期目の対中国政策を分析した報告書「ポピュリズムと強硬::トランプ2.0時期の外交・安保政策」を発表した。劉氏は「トランプ氏は最近、執権後に米国に輸入されるすべての中国製品に60-100%の関税を追加で賦課すると明らかにした」とし「これは2018年よりも激しい貿易戦争と米中デカップリングを意味し、世界が2つに分かれて均衡を保つ可能性が大きく高まった」と予想した。

先週15日から18日まで開かれた米共和党全国大会で採択した新しい綱領を分析した劉氏は「米国優先のポピュリズムが米共和党の新しい政策綱領の最大の特徴」とし「米国保護を唯一の目標とする孤立主義と保守性向を強調した」と指摘した。

続いて「米共和党は中国に対して戦略的独立を確保し、中国の最恵国待遇を取り消し、中国からの核心製品の輸入を減らし、中国が米国の不動産および産業を購買するのを禁止する」と予想した。共和党の外交安保政策については「力による平和回復を強調し、中国に対する反撃を最優先にし、軍隊および同盟システムの再建、『アイアンドームミサイル防衛体制』構築など7つの案を提示した」とし、本格的な米中対決につながるという見方を示した。

さらにトランプ政権2期目には米国経済と中国経済の分離が深まると予想した。劉氏は「トランプ氏は雇用を米国に取り戻すとして中国の大規模な自動車工場建設を認めないと明らかにし、副大統領候補のJ・D・バンス氏は中国を米国の最大の脅威に挙げながら、安い中国製品が米国市場にあふれ、中国と麻薬カルテルがフェンタニルを米国に輸入していると述べた」と指摘した。また「次期トランプ政権は、中国共産党が米国労働者の階層を犠牲にした代価として中国の中産層を増やせないよう防ぐと発言した」としながら、スイス投資銀行UBSが中国経済成長率の2-2.5%減を予想したという点も付け加えた。

劉氏は「各種の『ブラックスワン』『灰色のサイ』事件がいつでも発生可能で、効果的にこれらのリスクと挑戦に対応する必要がある」と強調した。「ブラックスワン」とは発生の確率は低いが一度起きれば大きな衝撃を与えるリスクを、「灰色のサイ」とは発生を予想できるものの無視しがちなリスクを意味する。

一方、トランプ氏は20日(現地時間)のミシガン州での演説で「習近平主席が私に美しい手紙を書いた」と伝えたと、ロイターが報じた。トランプ氏はこの日、「習主席は優秀な人」とし「彼は14億人の国民を鉄拳で管理する。中国の指導者と比較するとバイデン氏は赤ん坊のように見える」と述べた。